ZIPAIRはなぜ、家電量販店で「和牛」を売るのか 航空券以外で生む“プラス1席分”の売り上げ(2/3 ページ)
航空会社のZIPAIRが、家電量販店のビックカメラAKIBAで和牛を販売している。訪日客との接点を広げながら、新たな収益を生み出す狙いだ。なぜ「和牛」売るのか。そこには、座席数に限りがある航空会社ならではの事情があった。
ZIPAIR便の利用者向けサービスを拡大
このサービスの原型となったのが、2024年12月に始めた「AKIBA ZIP」だ。ZIPAIR便の利用者を対象に、日本のお土産を事前に購入できるサービスとしてスタートした。
AKIBA ZIPでは、購入した商品を出国時の機内や到着空港の手荷物ターンテーブルで受け取れる。和牛のほか、米、カップ麺、お菓子、フィギュア、化粧品などを販売している。ZIPAIRで事業推進担当を務める松尾拓哉氏によると「お客さまが持って帰りたいけれど、不便でなかなか持って帰りにくいものを扱っている」という。
こうした仕組みをZIPAIR便の利用者だけでなく、他の航空会社の利用者にも広げたのが「AKIBA GO」だ。まずは需要の高い和牛の販売から始めた。
ZIPAIRは外国人客が約7割を占め、30代以下も約7割と若い利用者が多い。一方、AKIBA GOは航空会社を問わず利用できるため、ZIPAIRがこれまで接点を持てなかった訪日客にもサービスを知ってもらえる。
シンガポール向けでは、旧正月にあたる2月に和牛の販売が伸びるという。米国向けでは、日本人が現地へのお土産として購入するケースもある。
従来の航空会社による物販といえば、機内で高級品を販売するような「非日常のショッピング」が中心だった。松尾氏は「持ち帰りにくいものを快適な顧客体験で売るというのがビジネスモデルです。われわれは商品を販売しているのではなく、顧客体験を提供しているので、そこがこれまでとの大きな違いです」と話す。
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