富士通、国産CPU「モナカ」販売 スパコン技術を結集した“小さなチップ”に託す「3兆円のAIビジネス」の行方(2/3 ページ)
富士通が国産CPU「モナカ」を販売する。同社技術を結集した“小さなチップ”に託したのは、2035年度までに狙うAI市場での3兆円規模のビジネス創出だ。果たして、その行方は。
モナカ搭載のAIサーバを販売 「国内製造」にこだわるワケ
FUJITSU-MONAKAは、省電力性に優れた設計の「ARMアーキテクチャ」を採用。CPUのコア(計算処理ユニット)は、最先端の製造技術である「2ナノメートルプロセス」で製造する。データを読み書きするSRAMや入出力(I/O)のダイ(回路基板)は5ナノメートルプロセスで作り、各要素を重ねる積層構造にしている。
AI推論の土台となる行列計算をハードウェア面で支援するといい、ソフトウェア側の最適化と組み合わせることで、富士通は「CPU単体で実用的なAI推論性能を実現する」と説明する。
同CPUを搭載したサーバが「Fujitsu MONAKA Server」だ。国内で設計・開発し、石川県かほく市の笠島工場で製造する。国内で製造することで、部品の出どころや製造履歴を追跡可能にし、サプライチェーンの透明性を確保する狙いがある。
サーバラック1区画分に当たる「1Uサイズ」のサーバは、空冷で室温40度、水冷で水温45度の環境で利用できる。同社は、サーバの冷却における電力消費量を最大80%削減できるとする。
FUJITSU-MONAKAは、クラウド事業者、データセンター事業者、サーバベンダー向けに11月から販売する。Fujitsu MONAKA Serverは、金融、通信、製造分野の顧客に先行提供し、2027年4月以降に日本と欧州向けに出荷する予定だ。サーバ製品は、富士通グループとして研究機関や防衛分野、HPC(High Performance Computing)用途など幅広く提供する。
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