なぜ、千葉駅は“物足りない”と感じるのか? 横浜駅と大宮駅との決定的な差(3/3 ページ)
横浜駅や大宮駅は利用者も多く、存在感がある一方で、千葉駅にはどこか物足りなさを感じる。東京に隣接する県であり、中心都市であるにもかかわらず、なぜそのような印象になってしまったのか?
千葉駅周辺にないもの
千葉駅とその周辺は、千葉市を代表する繁華街であり、ビジネス街でもある。駅ビルの「ペリエ千葉」に加え、京成千葉駅と一体となった「そごう千葉店」があり、駅前大通りにはオフィスビルが立ち並ぶ。
しかし、県庁所在地の中心駅でありながら、千葉駅周辺には官庁街がない。千葉県庁や千葉県警本部などが集まるのは、千葉駅から少し離れた、JR本千葉駅や千葉都市モノレール県庁前駅の周辺だ。県立図書館や文化会館、千葉大学医学部などもこのエリアにある。
背景には、千葉市の成り立ちがある。中世に千葉を治めた武士の一族、千葉氏ゆかりの亥鼻城跡があるエリアは、古くから千葉の中心地だった。そのため、現在の千葉駅周辺が商業や交通の中心として発展する中でも、行政機能は歴史あるエリアに残っている。こうした歴史的な影響からか、千葉市では商業の中心は千葉駅に、行政の中心は本千葉駅周辺に分かれている。
実際に外房線に乗り、千葉駅から本千葉駅まで行ってみた。わずか一駅だが、本千葉駅で降りると、街の雰囲気は大きく変わる。
本千葉駅前には大規模な商業施設はなく、しばらく歩くと千葉県庁が見える。県庁周辺には千葉地方裁判所などがあり、日本経済新聞千葉支局と千葉日報社が並んでいる。千葉県の行政や司法、報道関連の施設が集まるエリアだということが一目で分かる。
帰りは県庁前駅から千葉都市モノレールに乗り、千葉駅に戻った。懸垂式モノレールということもあり、高い位置から街並みを広く見渡すことができ、歴史的な中心地から現在の交通・商業の中心へと移動していることが実感できた。
千葉駅は「境界駅」である
多方面から列車が集まり、各方面へ向かう列車が発着する千葉駅は、5面10線(5つの島式ホームと10の線路)という大規模な構造になっている。しかし、横浜駅や大宮駅では、その先にも都心の延長線上のような市街地が続くのに対し、千葉駅から先には房総各地へ向かう路線が延びている。つまり千葉駅は、単なる県庁所在地のターミナルというより、東京大都市圏の「都市」と、その先に広がる房総の「地方」が接する「境界駅」なのである。
千葉駅そのものは大きく、商業施設も充実している。それでも、横浜駅や大宮駅のような「県庁所在地にある中心駅」という印象を受けにくいのは、こうした歴史や立地が影響した結果と言えるだろう。
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