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16万5000円の「ロビンマスク」は300体超を販売 広島の鋳造会社が「視界に入るもの全てを金属化」した狙い(3/3 ページ)

鋼製の「ロビンマスク」や累計50万個超を販売した「モンスターボール 虫かご」など、ユニークな商品を次々と生み出すキャステム。多品種少量生産の強みを生かし、大手が手掛けにくい商品をどう生み出しているのか。

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多品種少量生産で、大手がやらない商品を狙う

 「漫画『キン肉マン』ロビンマスク (原作Ver.)」(16万5000円)は、『キン肉マン』に登場する人気超人であるロビンマスクを原作に近いサイズ、造形、材質で再現した商品だ。高額ながら受注生産で300体以上を販売している。

 『キン肉マン』の大ファンだった社員が自ら試作品を作り、作者に商品化を直談判した。上司には事後報告だったという。


漫画『キン肉マン』の商品(編集部撮影、以下同)

 キャステムでは、社員の身近な興味や話題を起点にアイデアを出し、まず試作品を作ってみることで商品化につなげてきた。こうした商品開発を支えているのが、BtoB事業で培った多品種少量生産の強みだ。

 同社は、特定の顧客や業界に依存せず、さまざまな企業から少量ずつ部品を受注してきた。こうした生産体制があるため、大手玩具メーカーでは採算が合いにくい少量の商品でも、キャステムなら商品化できる。大量販売を前提とせず「大手がやらない商品」を狙った。

 BtoC事業への参入当初は苦戦したものの、約3年で利益を生み出す事業へと成長した。現在、自社商品の売上高は会社全体の2〜3%程度だが、毎年20〜30%程度のペースで伸長しているという。

 自社商品の開発が、従来のBtoBの部品を製造する技術向上にもつながっている。金型を手掛ける企業が減少する中、キャステムでは、金型製作の経験者が不足していることを課題として捉えている。そこで、BtoC商品の製造で培ったシリコン型の技術を、工業部品の製造にも応用している。シリコン型は金型に比べて製作の難易度が低く、短期間で作れるため、金型製作の経験が浅い社員でも製造工程に携わりやすい。

 シリコン型の活用方法を指導しているのは、自社商品の開発を担当するメンバーだ。BtoC商品の開発で培った技術やノウハウを、工業部品の製造にも生かしている。


キャステム 代表取締役 専務執行役員 戸田有紀氏

 こうした取り組みによって、キャステムの知名度も向上。20人前後の新卒採用枠に対し、800人を超える応募が集まるまでになった。記事の後編では、同社の人材戦略に迫る。

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