コラム
“100万ドル超の資産”を持つ日本人「290万人」、激化する「富裕層ビジネス」 SMBC、MUFG、みずほの戦略と課題(4/4 ページ)
日本の富裕層が290万人に達するなか、メガバンク各社が富裕層ビジネスの獲得合戦で火花を散らしている。3社の戦略と課題を整理し、メガバンクが見落としがちな「真の富裕層心理」に迫る。
メガバンクが理解すべき「富裕層の特性」
メガバンク各社では、個人金融におけるデジタル化と経済圏の拡大を進める中で、グループ内での連携を強化し、金融商品やサービスを増やす動きが高まった。それとともに、高い収益性が見込めて、増え続ける富裕層向けのビジネスを強化する動きが活発化している。
もっとも、バブル期以降、何度も繰り返された過去の同様の試みと同じように、新たな提携や組織の立ち上げや改編、金融商品やサービスをそろえ、やみくもに人員を増やすだけでは、メガバンクの富裕層ビジネスは上手くいかない可能性もある。
その根本的な理由は、各社が肝心の富裕層の特性をよく理解していないことにある。例えば(1)自身の資産状況や情報を安易に開示しない、(2)担当者の頻繁な交代や組織変更・条件改定を忌避する、(3)時間泥棒が大嫌いという3点があると考える。
富裕層の特徴として、もう一つ忘れてならないのは、金融リテラシーが非常に高いことだ。実際に、豊富な投資経験があり、株式や不動産、FXなど各々に成功体験を持つ得意分野や思い入れのある分野があるものだ。メガバンクや証券会社の担当者よりも金融知識や投資経験が豊富なこともある。
こうした特性を理解した上で、富裕層の心をつかむことではじめて、預金や資産運用残高の積み上げや、収益の確保に持続的につなげることができるのだろう。
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