不採用をAIが判断? 「AI面接」で成果を出す企業、出せない企業の分かれ目は(3/3 ページ)
企業で導入が進む「AI面接」。採用業務の効率化が期待される一方、導入するだけでは工数削減や選考の質向上につながらないケースもある。国内外の事例や規制の動向を踏まえ、AI面接で何をAIに任せ、何を人が担うべきなのか。採用成果につなげるための「人とAIの役割分担」を探る。
AI導入で課題は本当に解決するのか
面接に限った話ではないが、AIを導入しただけで課題が解決するわけではない。
人事サービスなどを提供するTalentX(東京都新宿区)が、従業員500人以上の企業の人事担当者を対象に実施した調査では、採用活動でAIを利用している企業の53.3%が「導入後も工数が変わらない、または増えた」と回答した。「AIと人間の役割分担が明確になっていない」とした企業は67.9%だった。
AI面接だけを対象とした調査ではないものの、AIを導入するだけでは、業務の効率化につながらないことがうかがえる。
候補者側への影響にも注意が必要だ。2026年に発表された韓国の研究チームによる調査では、AIを含むテクノロジーを介した面接は、人間による対面面接と比べ、利便性などの機能面では高く評価された。一方、企業の魅力度や応募・入社の意向などは低い傾向が確認された。
AI面接を導入する前にすべきこと
「面接官によって評価が違う」という課題がある場合、まずは質問や評価基準をそろえる必要がある。
前述したリクルートマネジメントソリューションズの調査によると、面接官の質問や評価観点を共通化する「構造化面接」を何らかの形で導入している企業は26.4%にとどまった。こうした企業がAI面接を導入しても、あいまいな評価基準をAIに実行させるだけになりかねない。
重要なのは、今ある採用課題がAI面接で解決できるのかを見極め、AIと人の役割を設計することだ。適切に使えば、AI面接は採用の生産性と選考の質を大きく高める武器になるだろう。
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