「PC市場の成長ストップ」で苦戦のインテル 「半導体の崖」突破できるか、社長が語る変革への道筋(3/3 ページ)
かつて“半導体の巨人”と呼ばれていたIntelは、PC市場の成長鈍化などを受け不調の中にある。AI時代で半導体需要が高まる中、“最大の経営課題”を解決して変革を起こせるか。
「TSMCでやりたい」にも対応 Intelのカスタムシリコン戦略
Intelの経営課題として「トランスフォーメーション」を挙げた大野氏。社内の工場や生産体制だけでなく、顧客向けサービスでも変革を進めている。
新たに始めたのが、用途に合わせて半導体を専用設計する「カスタムシリコン」のサービスだ。自社で受託製造(ファウンドリー)を手掛ける強みを生かし、設計から製造までを請け負う。
ただし、製造は自社工場に限らない。台湾の半導体製造大手TSMCでの製造を望む顧客がいれば、それにも応じる。大野社長は「フレキシブルに対応している」と説明する。
Intelと日立製作所は、2026年6月に戦略的協業を発表している。カスタムシリコンのサービスにも、協業を生かす予定だ。網谷氏は「エネルギー(HMAX Energy)からのスタートだが、インダストリアルオートメーション(工場自動化)も含めて広げたい」と応じた。
講演の最後に大野社長は「1社でどうにか解決する時代は終わった。“餅は餅屋”で、われわれの得意なところは自社で取り組み、日立の得意分野はうまく活用させていただく」と総括した。網谷氏も「技術のスピードは上がるが、資源の制約によって製造できなくなる社会を迎えることになってはならない」と述べた。
AIが生んだ半導体ブームは、変革を進めるIntelにとって好機であると同時に、微細化や資源の制約、データ活用の遅れという製造の難しさを突き付けている。AIの速度にIntelの製造が追い付けるかは、この協業の成果にかかっているのかもしれない。
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