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GMOの情報漏えい、何が起きていたのか? 神戸大教授が指摘する“死角”(2/3 ページ)

サイバー攻撃が相次ぐ今、企業に必要な防衛策とは。深刻な事態を招いたGMOの事案やAI悪用の実態から見えてきた脅威の構造と、企業や経営層が意識すべきポイントを探る。

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「PCの電源を切って」 GMOの事例では何が起きていたのか

 昨今の事案の中でも、深刻視されているのがGMOインターネットグループの外国為替証拠金取引(FX)向けサービスへの不正アクセス問題だ。森井氏は、この攻撃が「顧客の端末を直接人質に取る脅威」であると警鐘を鳴らす。

 事案の焦点となったのは、FX取引などで広く利用されているクラウド上の仮想サーバ(VPS)環境だ。「仮想サーバはGMO側にある物理的には1台の巨大なコンピュータを数百、数千に分割し、各利用者が自分専用の端末のように遠隔操作(RDP:リモートデスクトッププロトコル)する仕組みで提供される」と森井氏は説明する。

 攻撃者は、このクラウド基盤の脆弱性を突いて侵入した。本来であれば「利用者のPCから仮想サーバへ」の一方通行であるべき操作権限が設定不備により、仮想サーバ側から利用者のローカルPC内のドライブにもアクセスできる状態になっていた。

 これにより、攻撃者は利用者のPC内にバックドア(裏口)を設置し、その後の認証を回避して侵入できる状態にした。GMO側が利用者に「PCの電源切断」を求めているのは、バックドアを仕掛けられたPCがインターネットに接続されているだけで、外部から遠隔操作される恐れがあるためだ。

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GMOの事例で起きたことのイメージ(森井氏の講演資料より)

 森井氏は「(この仕組みには)不正アクセスできない」という事業者側の思い込みが、この事態を招いたと指摘した。

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