2015年7月27日以前の記事
検索
連載

どうなる、ウナギ業界──「鰻の成瀬」400→160店舗に、各社“あの手この手”の生き残り戦略:長浜淳之介のトレンドアンテナ(5/5 ページ)

ウナギ専門店が苦境に立たされている。新たなメニューの開発や、営業形態の変更などを行っているが、今後どうなるのか?

Share
Tweet
LINE
Hatena
-
前のページへ |       

出店競争から需要の開拓へ

 しかし、現在は拡大基調だったウナギブームも落ち着きを見せている。

 一方で、ウナギそのものの需要がなくなったわけではなく、土用の丑の日の需要は依然として底堅い。

 こうした中で各社が模索しているのが新たな需要の開拓だ。店舗を縮小している鰻の成瀬も、ひつまぶしを提供する「二代目ひつまぶしの成瀬」への業態転換をしている。また、7月1日にはブランドを刷新。元プロ野球選手の斎藤祐樹氏がCOO(チーフ・おもてなし・オフィサー)に就任し、巻き返しを狙っている。


二代目ひつまぶしの成瀬、千葉店(プレスリリースより)

斎藤佑樹氏が鰻の成瀬COOに就任(プレスリリースより)

 供給面でも変化の兆しがある。国立研究開発法人 水産研究・教育機構は、世界で初めてニホンウナギの完全養殖に成功。大分県の山田水産では、年間1万匹以上の安定生産に成功しており、2028年には10万匹を目指している。

 これまでウナギといえば、少しぜいたくをして味わうものというイメージが強かった。しかし、食べ方や営業形態の多様化に加え、供給面でも技術革新が進めば、より身近な食材になっていくかもしれない。

 ブームが一巡した今、ウナギ業界が再び成長軌道に乗れるかは、新たな需要をどこまで開拓できるかにかかっているだろう。

著者プロフィール

長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。著書に『なぜ駅弁がスーパーで売れるのか?』(交通新聞社新書)など。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る