フランクフルトモーターショー!「ポルシェ編」+D Style モテるクルマの選び方(1/2 ページ)

» 2007年10月23日 13時14分 公開
[今井優杏,ITmedia]

 東京モーターショー直前特集!ということで、フランクフルトモーターショーのポルシェブースから。

 ポルシェブースは非常にシンプルかつ機能的なブース展開で、3台のワールドプレミアがお披露目されました。ワールドプレミアのクルマは赤、すでに発表されているものはグレーと、シックでオトナな展示です。

話題騒然「911 GT2」


photo ポルシェブースにて、ターボからGT2を臨む。スペシャルな2台がこうして並ぶと、圧巻です

 まず発表前から話題騒然だった「911 GT2」。

 市販の911中最もパワフルなモデルとなるこのGT2は、エクステリアからして特別感を漂わせます。ボンネットの先端やフロントとサイドのエアインテーク、大型リアウイング、カレラよりも25ミリ低くされた車高はほかのモデルと確実に差別化され、うっとりするほどのかっこよさ!!

 しかしかっこいいからといって、気軽に手をだせるシロモノではないのがこのGT2。


photo GT2。ボンネットの先端やサイドのエアインテークがほかのカレラと差別化されて、特別感が漂います。でも値段もやっぱり特別……

 二つの可変ジオメトリックタービンを搭載した、911ターボベースの3.6リッター水平対向6気筒エンジン。ターボをベースにしている、というだけでも高出力なのに、世界初となる「エクスパンション・インテークシステム」などを採用し、コンプレッサーや2つのタービンを大型化、ブースト圧のアップ、そしてポルシェの市販モデルとしては初めてチタン製のリアサイレンサーとテールパイプを標準装備し、徹底的に軽量化を図る……などにより、911ターボを50馬力上回る出力を持ち、結果530馬力に!! 0〜100km/h加速は僅か3,7秒!! 最高速はなんと329km/h!! ノーマルでレーシングカー並みです。


photo サイドビュー。試乗している人の感じから、頭上に余裕ある居住空間がうかがえます。その分座席が潜っているのに加え、バケットシートなので、いかにスマートに乗り降り出来るかの練習も必要かも

 この加速を支えるブレーキも、カーボン式ブレーキディスクローター、PCCB(ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ)が標準装備。高い制動力と安全性だけでなく、バネ下重量は鉄製ブレーキに比べ約20キロ軽量化しています。

しかもこのGT2、これだけのパワーを発生しながら4WDではなく、後輪駆動。

 まさに選ばれし者に許された、硬派ポルシェ……誰しもが運転できるスペックではありません!! 私なら間違いなく振り回されてしまうことでしょう。

 お値段もビックリの2607万円。

 アルカンターラ張りの豪華なバケットシートはリクライニング可能で、ナビも装着されます。インテリアはデイリーユースにも対応しそうな仕様ではありますが、もちろん2シーター。

 なにより驚いたのは、これほどまでのハイパフォーマンスでありながらも、100kmを走行する際必要なガソリンは12.5リッターと、ハイパフォーマンスカーのワリには高燃費なところ(NEDC方式での計測による)。

 運転がうまい人には最高の相棒であることは、間違いなさそうです。

 あと、各高級パーツが磨耗・破損した場合の懐具合も、常に潤っている人向きと言えそう。メンテナンス費を想像しただけでも、目が眩みます。

ショー初公開の911ターボ・カブリオレ


photo ターボ・カブリオレ。文句なしに美しい!!お値段・スペック・スタイリング総てにおいて、最もラグジュアリーなカブリオレと言っても過言ではないでしょう

 続いてはプレス向け海外試乗会等ではお披露目されてはいたものの、ショーでは初公開となった911ターボ・カブリオレ。こちらもカンペキに空力設計された美しいボディラインは文句なしにカッコイイ。

 ヨーロッパにて、クーペモデルがデリバリーを開始したのが2006年の6月。それからわずか1年で販売台数6000台を記録した911ターボ。そのカブリオレモデルですから、注目度が高いのは当然です。

 高価そうなスーツをまとったダンディが入れ替わり立ち代わり、ドアを開けて試乗していました。


photo リアビュー。グラマラスなフェンダーがエモーショナル

 さて、この911ターボ・カブリオレ、常に屋根を開けた状態で展示されており、私はなんの疑いも持たずに、リトラクタブル式のハードトップがこの上に覆いかぶさるものだと信じていました。もちろん現行の997型のカブリオレがすべてソフトトップを採用していることは知っています(オプションでハードトップにすることは可能なことも)。

 しかし……相手はターボです。

 0〜100km/h加速は4秒を切り、最高速は300km/hを超えるのですよ!空力設計から言っても、ハードトップがふさわしいと思ってしまったのです。しかし、シンプルなソフトトップを搭載することで軽量・低重心を実現し、スポーツカーとしてはソフトトップがふさわしい、とこのターボにもソフトトップを採用。


photo インテリア。非常にシンプルです

 世界中がハードトップのクルマを発表する風潮の中、その徹底したまでの独自路線にはまさに脱帽です。

 これは、一度乗ってみたい!! GT2と違って4WDだし、ハンドリングという点から言えば女子にだって現実味のある夢です。

 クーペモデルには試乗したことがありますが、その圧倒的な加速感と低く身体に響くエンジン音、せり出したリアフェンダーに特別感を覚え、胸高鳴らせたものです。やっぱりターボは特別、格別! なんて。

 ただ、お値段は2000万円を超えるとのこと。

 やっぱり……夢は夢のままになりそう……。

 ちなみに、日本にはAT(ティプトロニック)のみの導入となります。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.