日産、グローバルモデルへと進化した新型「キューブ」:+D Style News
日産のコンパクトカー「キューブ」がフルモデルチェンジ。四角いボディーの雰囲気はそのままに、室内空間の拡大や燃費向上によって、海外でも販売するグローバルモデルへと進化した。
日産自動車は11月19日、コンパクトカー「キューブ」をフルモデルチェンジし、26日より販売すると発表した。価格は144万9000円から。
駆動方式 | グレード | 価格 |
---|---|---|
2WD | 15S | 144万9000円 |
15X | 153万3000円 | |
15X Vセレクション | 170万1000円 | |
15G | 191万1000円 | |
e・4WD | 15S FOUR | 168万7350円 |
15X FOUR | 176万850円 | |
15X FOUR Vセレクション | 192万8850円 |
若者をターゲットにしたコンパクトモデルとして、「ピースフル」や「温もり」といったコンセプトを掲げる新型キューブ。スクエアなボディーや左右非対称のバックドアなど先代モデルの特徴を残しながら、より丸みを帯びた角の目立たないフォルムを採用。親しみやすさを演出している。シンプルで開放感のある室内空間や、燃費・環境性能にも磨きを掛け、来年春には北米、秋には欧州でも販売するグローバルモデルへと生まれ変わった。
全長は先代より160ミリ長い3890ミリとなり、ホイールベースも100ミリ延長することで室内空間を広げている。一方で全幅は1695ミリ、全高は1650ミリ(グレードにより異なる)と、わずかなサイズアップにとどめた。「ピクチャーフレームウインドウ」と名付けられた、角の取れたオーバル気味のウインドウデザインを採用するなど、丸みのあるデザインが細部に反映されている。フロントフェイスはヘッドライトとグリルとに一体感があり、「ブルドックがサングラスを掛けているような、愛嬌のあるデザイン」(同社プロダクトデザイン部 アソシエートプロダクトチーフデザイナー 渡辺誠二氏)。
インテリアはシートの「ソファ感」を向上させるため、クッションパッドの厚みが40ミリ増やされ、座面部には「Sバネ構造」が取り入れられた。インストルメントパネルは波打つようなユニークな曲面で構成されており、シンプルにまとめられている。ガラスルーフには、障子からヒントを得たという、直射日光を拡散させる「SHOJIシェード」が採用された。また、カップホルダーをはじめ、室内の各所に“波紋”のデザインがあしらわれている。
エンジンは1.5リッター直列4気筒エンジン「HR15DE」を搭載。さらにトランスミッションは全グレードにCVTが採用された。このCVTには、走行環境に応じて最適なギアを自動選択する「アダプティブシフトコントロール」が搭載されている。2WDモデルは10・15モードでリッター19.2キロとクラストップレベルの燃費性能を持ち、「平成22年度燃基準+20%」を達成した。
若者の“クルマ離れ”が指摘されている昨今だが、新型キューブの広告展開では、音楽専門チャンネルを運営するMTV ジャパンをはじめ、音楽やファッションの分野とのコラボレーションを展開する。若者文化に新型キューブが定着することを目指し、「『キューブが欲しいから、車を買う、免許を取る』と言われるようなモデルを目指す」(同社マーケティング本部 マーケティングディレクター 森田聡氏)。
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