高級コンパクトデジカメ09年秋冬モデル、価格を比較:価格比較
年末商戦向けに展開されている、各社高級コンパクトデジカメの価格を比較した。注目されるのはあえて高画素化の道を選択しなかったモデルだ。
年末商戦向けに展開されている、各社高級コンパクトデジカメの価格を比較した。ジャンルの特性からか新製品の投入を行わず、夏商戦向けと同一の製品を展開するメーカーもあるが、注目の新製品もいくつか投入されている。
その最たるものが、キヤノン「PowerShot S90」(レビュー)だろう。「PowerShot S」を冠する製品としては約4年ぶりの新製品は“広角に強い薄型コンパクト”というシリーズコンセプトはそのままに、新開発の1/1.7型 有効1000万画素CCDを搭載している。
有効1400万あるいは有効1200万画素が珍しくないなかで、画素数だけを比較すれば見劣りしてしまうが、画像処理エンジン「DiGiC4」も改良が進められており、同社では最大2段分のノイズ低減が可能になったとしている。レンズは35ミリ換算28〜105ミリ F2.0-8.0の光学3.8倍ズームレンズで、広角撮影に強いというシリーズの特徴は継承されている。
画質の定評のあるリコー「GR DIGITAL」シリーズにも新製品が登場している。シリーズ3作目となる「GR DIGITAL III」は外見こそほぼ既存製品と変わりないが、レンズがF1.9-9とより明るくなり、撮像素子も画素数はほぼ据え置きながら感度を約2倍に向上させるなど、各所に改良が加えられている。
高級コンパクトデジカメの定義を、“撮影操作自体を楽しめる機種”にするとやや趣旨から外れてしまうが、裏面照射構造を採用することで高感度を実現した新型撮像素子「Exmor R」を搭載したサイバーショット「DSC-WX1」も注目したい1台だ。
サイバーショットシリーズらしく、撮影操作はフルオート指向が強く、マニュアル撮影には不向きだが、F2.4(ワイド端)からの明るいレンズと高感度撮影素子のおかげもあって、ワイド端で使う限り手持ちでのフラッシュなし撮影が容易に行えてしまう。暗い室内で写真を撮ることが多いならば検討したい1台といえる。
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