「デジタルフィルター」 6機種の効果をチェックする:デジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ(2/2 ページ)
表現のひとつとして定着した「デジタルフィルター」。今回は各社製品に搭載されているデジタルフィルターのバリエーションを6機種53通り、紹介します。オールマイティーに使えるフィルターや個性的なフィルターは、どれでしょう。
カシオ “EXILIM”「EX-ZR100」
EX-ZR100は、高速連写と高速処理を利用したデジタルフィルターのHDRアートが特徴的です。HDRアート撮影時の効果設定は3段階となっていて、レベル3が一番効果が強く、発色を含め非常に独特な写りとなります。このHDRアートは、輝度差が激しい逆光時や屋内の手持ち撮影に効果的を発揮するので、効果を調節することでアート的な用途以外としても使えます。
レベル1は、彩度が若干上がり、陰になっていたディテールが見える程度の弱めの実用的な設定です。レベル2、3は一目でHDR写真と分かるような個性が出ています。HDRアートの面白いところは、明るいシーン・暗いシーンすべてが同じ調子で写るので、毎日更新するブログなどで使用すると、写真を挿絵的な雰囲気で見せることができます。
パナソニック “LUMIX”「DMC-FX77」
DMC-FX77には、従来機種でもお馴染みのデジタルフィルターが、「マイカラー」に搭載されています。搭載されているデジタルフィルターには、ポップ、レトロ、ピュア、モノクローム、ハイダイナミック、シルエット、ピンホール、サンドブラストの8つがあります。このほか、美肌効果やメイク効果を撮影後に使用できるビューティーレタッチ機能も搭載されています。
それぞれの効果を見ていくと、レトロ、シルエット、ピンホール、サンドブラストにインパクトを感じます。順光であるこのシチュエーションでは、シルエットの本来の効果は得られていませんが、富士フイルム「Velvia」のようなコントラストと彩度の高い、強いイメージを受ける効果となりました。
極端に彩度が高くなるポップ系は原色系のみの被写体、及びそれらが強調される構図に対して行った方が効果的です。このシチュエーションで、青空などを単純に「綺麗」な色で撮影したい場合は、ポップ系ではなく風景モードを使用した方が良いでしょう。
キヤノン 「IXY 32S」
IXY 32Sのデジタルフィルターは、ポートレートやビーチ、打ち上げ花火などと同じシーンモードの中に収められています。その中から今回は、魚眼風、ジオラマ風、トイカメラ風、モノクロ、極彩色、オールドポスター、ワンポイントカラー、スイッチカラーの8種類をピックアップしてみました。IXY 32Sは、スイッチカラーやジオラマ風の設定や範囲指定などをタッチ操作で行えるので使いやすいと感じた1台です。
個性が強いデジタルフィルターが多く、向き不向きが強くなる傾向があります。特筆すべきは、オールマイティーに使えるトイカメラ風で、雰囲気や仕上がりは、トップクラスではないでしょうか。
作例のスイッチカラーは空の青を選択した後、手持ちの紙袋に印刷されていた赤い部分をレンズの前に持って行き、赤の色味を取得してみました。アイディアと使いこなし次第では、面白い効果が生まれる可能性がありそうです。
6機種のデジタルフィルター効果をチェックしてみましたが、いかがでしたでしょうか。同じような効果が得られるものや、どのような使い方をすれば良いのか一工夫が必要となる効果、その逆にオールマイティーに使える効果などがあることが分かりました。
次回は、これらのデジタルフィルターの効果的な使い方、変わった使い方を探ってみたいと思います。
関連記事
- 1秒未満の高速起動、HDRアート動画も撮影可能な“EXILIM”「EX-ZR15」
0.99秒の高速起動、0.13秒の高速AF、最短0.29秒の撮影間隔でテンポのよい撮影を行える“EXILIM”「EX-ZR15」をカシオが発売する。「HDRアート」は動画撮影時にも適用可能だ。 - デジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ:「デジタルフィルター」と「カラーイメージ」の違いを知る
「デジタルフィルター」を使うと写真のイメージを変えられるが、カメラに搭載されている「ピクチャースタイル」や「シーンモード」などのカラーイメージ設定はどう違うのだろうか。 - デジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ:「デジタルフィルター」使っていますか?
手軽に独創的な写真が楽しめるデジタルフィルターは、多くのモデルへ搭載されるようになり、写真のひとつとして定着した感がある。今回はそもそもデジタルフィルターとはなにかを探り、その便利さを再確認する。 - 「クラス最薄」8倍ズーム、6つのブレ補正をカメラが判断する「IXY 600F」
キヤノンが8倍ズームレンズを搭載して「クラス最薄」のズームデジカメ「IXY 600F」を発売する。6つのブレ補正をカメラが判断して切り替える「マルチシーンIS」でさまざまなブレを抑制する。 - 12倍ズーム「世界最薄」&タッチパネル、ブレ補正も強力な「IXY 51S」
キヤノンより12倍ズームを搭載した「クラス最薄」のズームデジカメ「IXY 51S」が発売される。タッチパネルで操作性を高めたほか、6つのブレ補正機能をカメラが判断・使い分ける「マルチシーンIS」も搭載する。 - ペンタックス、光学18倍ズームのコンパクトデジカメ「PENTAX Optio RZ18」
ペンタックスが光学18倍ズームレンズを搭載した「PENTAX Optio RZ18」を発売する。デジタル処理で19ミリ相当の広角撮影や最大3250ミリの望遠撮影も行える。 - 10の強化と改善、「DMC-LX5」に新ファームウェア
パナソニックは、コンパクトデジカメ「DMC-LX5」の機能拡張ファームウェアを提供開始した。適用することにより、画質や機能追加、操作性改善など多岐に渡っての改良が行われる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.