1630万画素+光学式手ブレ補正で“シャープ史上最高画質”に――「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)
ドコモのシャープ製スマホ「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」は、1630万画素になって光学式手ブレ補正も付いている。また新しい取り組みとして、音声でカメラの起動やシャッター、撮影設定の変更などができる機能を搭載した。画質や操作性を見ていこう。
「連撮モード」と「個人/ペット検出」が面白い
面白い機能が2つ。1つは「連撮モード」。これ、連写とどう違うんだ、と思っちゃったけど、実は連写モードというのも別に用意されているのだ。紛らわしくてややこしいですな。連撮は“連続撮影モード”のことで、画像サイズが4Mピクセルになるけど、シャッターボタンを連続してタップするとパシパシとどんどん撮れる。連写モードの話はあとで。
もう1つは「個人/ペット検出」。人間の顔とペットの顔の両方を検出する機能があって、そのへんの設定を行うのだ。まあペット検出の精度はあまり高くないけど、人物は使える。まずは人物の登録。ガイドに従って人を登録し、名前を付けると、カメラを向けたときにちゃんと名前が表示される。
という仕組み。では人物作例を。
顔を検出してるのにピントが背景に合っちゃうこともあったけど、おおむね優秀。撮ったら「おまかせアルバム」を開き、「人物」をチェック。ちゃんと登録した人の名前が……えっと、それ以外に自動的に振り分けられた人もいますな。
まあ、当然100%ではないので、この場合は手動で手直し。自動で検出された人物を特定の人にまとめるのは簡単にできる。人物でも何でもない写真を人物と認識するケースもあるし、人物をペットと認識するケースもあるけど、まあそれは間違えることもあるさってことで、おおらかに対処するのが正しい。
さすがに「影」を人物と認識されると、実は人のようで人ではない怪しいものでも写ってたのかとドキッとするけど、見間違いはスマホにもあります。
撮影機能の話に戻ろう。お次は「撮影モード設定」機能。ややこしいのは、シーン設定とは別に撮影モードがあることで、中味はこんな感じ。
特殊撮影モードとシーン設定を別にしたと思えばいいだろう。ミニチュアライズカメラは、いわゆるジオラマ風撮影だけど、いまひとつぼかし方がきれいじゃないので、サードパーティのアプリを使った方が幸せそうだ。
パノラマはこんな感じ。
残念ながら他社のパノラマ撮影機能に比べるといまひとつであった。連写カメラは連撮モードとは違い、1回の撮影で超高速で50枚撮影してくれるという超高速連写モードのこと。測ってみたら1秒に17枚ほど撮影してくれた。ただし、画像サイズは35万画素(VGAサイズ)に小さくなるので、本当に高速連写が欲しいときだけ使いたい。
こんな感じで高速連写してくれる。
動画はもちろんフルHD対応で3gp形式の動画ファイルを作ってくれる。作例はこちら。途中でデジタルズームを試している。
画像編集機能も充実
最後に再生系の話。顔検出機能の話で出てきた「おまかせアルバム」アプリだ。人物のほかにイベント別や地図表示機能などもあるのだが、画像編集機能がなんというかシャープらしくて面白いのだ。
顔検出機能の応用で、目や顔にモザイクを入れて誰か分からなくしたり、仮面をつけて顔を隠したり。
あとは顔を細くしたり目をぱっちりさせるプチエステや、フレームをつけたり、手書きで落書きしたりする機能などがついている。この手の編集機能を持つアプリがついてくるのって日本らしいなと思うわけで、どんどんやってほしい。友達の写真を勝手にアップして怒られたりなんて事案が増えている昨今、目線機能や目モザイク機能なんか実は求められてるかも。
シャープ史上最高画質なのは間違いないかと思う
というわけで、今までシャープ製端末をずいぶん見てきたけど、今回がシャープ史上最高画質端末といっていいんじゃないかと思う。1630万画素で光学式手ブレ補正はダテじゃなかったのだ。あと、音声コマンドがけっこう将来性ありそう。
まあ個人的には、高画素より高感度の方がうれしいので、その点はちょっと残念。スマホが頻繁に使われるシチュエーション……例えば、料理に目をつけたのは正しいのだけど、だったら明るくないレストランでも快適に使えるよう高感度に強い仕様を目指すべきじゃないか? と思うわけです。でも昼間の写真はスマホの中では最高レベルで、光学式手ブレ補正がめちゃ強力なのは確かである。
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