第13回 明るい標準ズームで撮るゴジラと戦艦――シグマ「17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM」:デジタル一眼レンズの楽しみ(2/2 ページ)
明るくて小型軽量で接写にも強い。そんな三拍子そろった理想的なスペックのレンズがシグマ「17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM」です。この標準ズームを持って横須賀の街を歩いてみましょう。
軍都、横須賀のシンボルを撮る
続いて、横須賀港の沿岸にある三笠公園を訪れました。ここは、日露戦争で活躍した戦艦「三笠」が記念鑑として第二の人生を送っている場所。かつてバルチック艦隊と一戦を交えた連合艦隊のフラッグシップが、いまやカップルや家族連れ、ミリタリーファンでにぎわう格好の記念写真スポットとして、カメラの集中砲火を浴びています。
ここでも人ごみを避け、閉艦後に人がまばらになる時間帯を狙って、優雅で壮大なシルエットが映える三笠の横顔を捉えてみました。雲の間から差す夕日によって、艦の側面は部分的に赤く染まっています。レンズの描写力はまずまず。周辺部にはやや甘さが見られますが、全体的には、このクラスの標準ズームとして良好な解像感を確認できます。
上の写真は、パスポートの表紙でもおなじみの菊花紋です。かつて三笠の艦首に取り付けられていた直径1メートルほどの金ぱく貼りの木製の紋で、現在は艦内のガラスケース内に展示されています。
このほか、東郷元帥が愛用したカールツァイス製の双眼鏡や、トーゴーターンで活躍した羅針儀、日本刀の素材にもなった鋼の主砲など、オタク心を刺激する逸話満載の歴史グッズの数々が見られます。古き大海戦時代に思いを馳せながら、散歩がてらにスナップを撮るには打って付けの公園です。
日が暮れてからは、三笠公園からほど近い「どぶ板ストリート」を散策しました。在日米軍向けのバーや飲食店、雑貨屋などが軒を連ねる、その名前とは裏腹にオシャレで小綺麗な通りです。ここでは、レンズの明るさを生かし、ノンフラッシュの夜景スナップを楽しみました。
同じ飲み屋街でも、筆者がふだん行き付けの赤ちょうちんとはまるで雰囲気が異なり、日本にいながらにしてアウェイな空気感がひしひしと伝わりますが、異国情緒に満ちたアメリカンな写真を撮るには絶好かもしれません。
最後は、京急汐入駅前にあるベイウォークからの夜景です。今回の撮影スポットはすべて私にとって初めての場所でしたが、特撮オブジェから歴史遺産、洋風酒場まで多彩な被写体に出会うことができました。シグマ「17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM」は、そんな幅広い要求に応えてくれる使いやすいズームレンズといえます(※ 初出時、汐入駅についての記載に誤りがありましたので訂正いたしました 2013/2/18 17:20)。
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