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ニコン史上最高の画質をチェックする――「D810」インプレッション(前編)(2/2 ページ)
ニコン「D810」は、ローパスレスの有効3635万画素フルサイズセンサーを備えた一眼レフだ。既存モデル「D800/D800E」から何が変わったのか。その画質と機能、操作性をチェックしよう。
常用感度が広がり、撮影領域がいっそう拡大
D810の感度はISO64〜12800に対応し、拡張感度として最低ISO32相当までの減感と、最高ISO51200相当までの増感が選べるようになっている。ベース感度がISO64となったのは、同社の一眼レフでは初めてのこと。明るいシーンでも低速シャッターで撮影しやすいほか、下の写真のように晴天の屋外で大口径レンズの開放値が使えるメリットがある。
一方で高感度側についても、既存モデルに比べて画質が向上した。下の写真は、ISO4000およびISO6400を利用して水族館内をスナップしたもの。ザラザラとした高感度ノイズはそれなりに見られ、ノイズリダクションによる細部のつぶれも多少ある。だが、汚いという印象はなく、クリアな発色とくっきりとしたディテール描写を確認できる。
ISO25600、ISO51200。高感度ノイズ低減は「標準」を選択。絞り優先AE(F2.8) WB:Auto1 焦点距離:85mm レンズ:「AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR」
絵作りに関しては、発色傾向の調整機能「ピクチャーコントロール」に改良が施された。これまでの「スタンダード」や「ニュートラル」など6モードに加え、新たに「フラット」を搭載。白とびや黒つぶれ、色飽和が生じにくいモードだ。また各モードを細かく手動調整する項目として「明瞭度」が追加された。これらは撮影時のほか、カメラ内RAW現像や「Capture NX-D」での現像時に調整することも可能だ。
左はピクチャーコントロールの選択画面。誇張や演出を抑えた色合いの「フラット」が新設された。右はピクチャーコントロールの手動調整画面。PhotoshopやLightroomでもお馴染みの明瞭度が調整可能になった
(後編へ続く)
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