RAW転送や選択転送に対応した「Eyefi Mobi Pro 32GB」発表 クラウドサービスも強化
デジカメで撮影した写真をすぐにクラウドに転送し、管理できるSDHCカード「Eyefi Mobi」に、RAWデータの送信や選択送信に対応した新モデル「Eyefi Mobi Pro」が登場。
アイファイジャパンが3月25日、Wi-Fiを搭載したSDHCカード「Eyefi」の最新モデル「Eyefi Mobi Pro 32GB」を発表した。3月27日発売予定で、価格は9980円(税込)。Eyefiクラウドサービスの1年間利用権(5000円相当)が付いている。
最大の特徴は、プロフェッショナルユーザーから要望の多かったRAW画像ファイルの転送に対応したこと。またEyefi Mobiでは、基本的には撮影したすべてのデータを転送していたのに対し、Eyefi Mobi Proでは、デジタルカメラのメニューからプロテクト指定された画像を即時転送することが可能になった。例えばロケ先などで撮影した画像はJPEGだけ転送し、Wi-Fi環境があるところでRAWデータを転送する、といった使い分けをしたり、外出時にはSNSなどでシェアしたい画像だけ転送し、残りは自宅に帰ってからじっくり転送する、といったことが可能になる。
またWi-Fiルーターがある場合は、Wi-Fiルーター経由での高速転送も可能だ。iPhoneやiPadのネットワークを切り替える必要がないので、これまで以上に手軽に転送が可能になっている。
このほか、Eyefiクラウドサービスの強化も発表。過去に撮影した写真も自由にアップロードできるようにし、年額5000円を払ったユーザーは、自分が持つ写真をすべてEyefiくらウドに預けられるようにした(RAWファイルは新規に撮影したもののみ)。これに合わせ、WindowsとMac OSに対応したあたらしいをソフトウェアも提供する。このソフトを使うことで、PC内にある写真をアップロードしたり、クラウドサービスから写真をダウンロードしたりできる。
もう1つ、Eyefiクラウドサービスで注目の機能が、4月後半から提供予定の、Smart Viewsという写真の検索機能と、写真の内容を解析して、自動的にタグ付けを行うSmart Tag機能だ。この自動タグ付け機能を利用すると、写真のアップロード時にEyefiクラウドサービスが、自動的にタグを付けてくれる。
自動タグ付けサービスは、米スタンフォード大学で研究されてきたエンジンを利用しているといい、写真の内容から10種類のカテゴリー(動物、ネイチャー、イベント、食べ物など)を推測し、カテゴリーに用意されている80種のサブカテゴリーのキーワードをあてはめ、写真と紐付ける。
「多くのユーザーが、写真を後から容易に見付けられるようにしたいと考えるが、写真に一生懸命タグ付けをしたいとは考えない。そこで、Eyefiが自動的にタグを付ける仕組みを用意した」(Eye-fiのCEO、マット・ディマリア氏)
複数のカテゴリーに合致する写真には、複数のタグが付けられ、タグは後からユーザーが自由に編集することもできる。タグ付けされた写真は、Smart View機能で簡単に一覧できる。またSmart Viewを使って検索条件を設定し、保存しておくと、後から条件に合致する写真がアップロードされた際に、自動的に写真が追加される。
例えば「犬」というタグでSmart Viewを設定しておけば、犬が写っている写真がどんどんまとめられていく。膨大な写真ライブラリを容易に整理できるようにする機能として、注目に値する。
なお、年額5000円の会費を払うのをやめてしまうと、当然Eyefiクラウドサービスは利用できなくなるが、写真は長期間保存しておくという。1年程度たって、再度会費を払えば、元の状態で利用を開始できるとのこと。まだ利用していない人は、そろそろ写真の置き場をクラウドサービスにすることを検討した方がいいかもしれない。
このほか、シグマが今後発売するデジタルカメラがEyefi連動機能を搭載すること、オリンパスのデジタルカメラのユーザーは、Eyefiカードがなくても、Wi-Fi対応機種からEyefiクラウドサービスが利用でき、Eyefiクラウド無料期間が30日間延長されること、年額料金が30%割引になることも発表された。
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