DTP・電子書籍制作で使われているアドビ製品のバージョンは? 吉田印刷所が調査
印刷情報サイト「DTPサポート情報ブログ」を運営する吉田印刷所は、サイト読者を対象にDTPでよく使用するソフトのバージョンをアンケート調査した。
印刷情報の発信サイト「DTPサポート情報ブログ」を運営する吉田印刷所は、サイトの読者を対象にしたアンケート「DTPでよく使用するソフトのバージョン」の結果を公表した。
アンケートは2011年12月8日から12月31日に実施。DTPで使われるAdobe製の「Illustrator」「Photoshop」「InDesign」「Acrobat」について、読者が所有しているバージョンを調査した。なお、QuarkXPressは対象に含まれていない。
IllustratorとPhotoshopについては、CS4のユーザーが最も多いという結果になった。2011年7月に行われた同じアンケートでは、前バージョンのCS3ユーザーが最も多かったが、Illustratorでは5%以上、Photoshopでは7%以上下落して2位に退いている。InDesignはCS3のユーザーが最も多く、CS4は0.2%差で2位に。またAcrobatについては、半数近くの47.1%が9を選択している。
吉田印刷所ではAdobeのCreative Suite製品について、Mac OS X 10.7 LionではIllustrator CS3のアップデーターが動作しないほか、アップグレードポリシー変更によりCS3から次期製品のCS6にアップデートできないため、現行のCS5.5(CS5を含む)のユーザーが増える一方で、一定のCS3ユーザーが今後も残ることが考えられると分析している。
またInDesignは、CS5とCS5.5で電子書籍関連の機能や出力品質に違いがあり、InDesign CS5.5ユーザーが増加しなければ、InDesignを使った電子書籍制作は一部のユーザーに限られることを指摘。次期CS6ではさらなる向上が見込まれているが、ユーザーがCS5.5以降のInDesignに移行するには時間がかかるため、制作ワークフローをどう構築するかがポイントになるとまとめている。
関連キーワード
Adobe Systems(アドビシステムズ) | 印刷 | 電子出版 | Adobe Digital Publishing Suite | DTP | 電子書籍 | InDesign | 印刷会社 | アンケート | Illustrator | Photoshop | Creative Suite | 出版社
関連記事
- DNP、電子雑誌の制作支援サービスを開始
大日本印刷は、アドビシステムズの「Adobe Digital Publishing Suite」などを用いて紙と電子のハイブリッドな制作体制を提供する支援サービスを開始した。 - アドビの「Digital Publishing Suite」は電子出版ソリューションの最右翼か
アドビシステムズは、2011年第2四半期にリリース予定の雑誌/カタログ向けコンテンツ制作ソリューション「Adobe Digital Publishing Suite」に関する説明会を開催した。電子出版が抱える課題を解決しようとする意欲的なソリューションに、国内の出版社も興味を示している。 - 印刷大手3社、Adobe CS5による印刷入稿体制を確立
共同印刷、大日本印刷、凸版印刷の3社は、「Adobe Creative Suite 5」による印刷入稿への対応を表明した。これにより、印刷出版業界でCS5の導入が促進されるとみられる。 - Adobe、電子出版ソリューション「Adobe Digital Publishing Suite」を発表
米Adobe Systemsは、ユーザーカンファレンス「Adobe MAX 2010」の基調講演で、電子書籍・電子出版ソリューション「Adobe Digital Publishing Suite」と発表、2011年第2四半期に提供予定であることを明らかにした。 - Adobe、アップグレード対象を「直近1バージョン前まで」に変更
PhotoshopなどAdobe主要製品のアップグレードポリシーが次期バージョンから変更。現行では3バージョン前までがアップグレード対象だったが、今後は「直近1つ前の主要バージョンまで」に。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.