エンタープライズ:ニュース 2003/04/24 14:53:00 更新


最愛の子、「Windows Server 2003」を送り出すトンプソン副社長

Windows Server 2003のローンチイベントを翌日に控えた4月23日、NT育ての親ともいえるトンプソン氏は、「過去のどのバージョンより、顧客にフォーカスし、最も高いクオリティを達成している」と話し、最愛の子、「Windows Server 2003」を明日、いよいよ世に送り出す。

 Windows Server 2003のローンチイベントを翌日に控えた4月23日、マイクロソフトはカリフォルニア州サンフランシスコで、プレスブリーフィングを行い、エンタープライズコンピューティングへの取り組みを説明した。

 Windows Server 2003のマーケティングを担当するグループマネジャー、バリー・ゴフ氏に続き、午前のゼネラルセッションに登場したのは、Windows Server部門のコーポレートバイスプレジデントを務めるデーブ・トンプソン氏。デベロッパー部門のGM、クレイグ・シモンズ氏も交えながら、Windows Server 2003の技術的な側面にスポットライトを当てた。

 トンプソン氏は、Windows NTの生みの親、デーブ・カトラー氏と同じディジタルイクイップメント(DEC)の出身、マイクロソフトには1990年に入社、NTを皮切りにすべてのWindowsサーバOSに携わってきた。

 NT育ての親ともいえるトンプソン氏は、「過去のどのバージョンより、カスタマーにフォーカスし、最も高いクオリティを達成している」とし、最愛の子、「Windows Server 2003」を明日、いよいよ世に送り出す。

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1990年に入社、もはやベテランのトンプソン氏


 ビル・ゲイツ会長が昨年初めに打ち出した「Trustworthy Computing」(信頼できるコンピューティング)構想は、同OSの最優先事項をセキュリティへと変更した。出荷こそ大きく遅れたものの、同構想によってWindows Server 2003には「設計段階からのセキュリティ」「デフォルト状態でカギのかかるセキュリティ」などが施された。トンプソン氏によれば、露見されたアタックがWindows Server 2003を1とすると、Windows 2000 Serverが2.1、NT 4 SP6a + Option Packは3.44になるという。Windows NT 4を使い続けているユーザーには、移行の大きな動機付けとなるだろう。

 もちろん、Trustworthy Computing構想以前には、最優先課題として取り組まれてきたRAS機能(信頼性、可用性、拡張性)も大きく前進している。

 Windows Server 2003では、計画外停止がNT 4 SP6に比べ49%減少しているほか、ホットプラグPCIやホットアッドRAMの機能が追加されるなど、計画停止も大幅に減らせるという。また、Windows Server 2003 Datacenter EditionとEnterprise Editionでは、最大8ノードまでのクラスタ構成がサポートされるなど、高い可用性も手に入れた。

 やはり、Detacenter Editoin(64ビット版)では、Itanium 2/1GHzを32基搭載したNECの「Express5800/1000シリーズ」がTPC-Cベンチで強敵を打ち破り、2位にランクインしている。1tpm当たりのコストも、1996年のNT 4が110.35ドルだったのに対して、1/10近い12.98ドルを実現している。

アプリケーションサーバとしても一級品

 トンプソン氏に紹介されてステージに上がったデベロッパー部門のシモンズGMは、Windows Server環境の成功要因は、開発ツール、プログラミングモデル、および分散アプリケーションプラットフォームがうまく組み合わせられているからだと話す。すなわち、「Visual Studio .NET」「.NET Framework」、そして「Windows Server 2003」のコンビネーションだ。

 Visual Studio .NETが、Windows Server 2003に組み込まれたUDDIサービスの機能を引き出せるし、Windows Server 2003は箱から取り出してそのまま一級のアプリケーションサーバとして機能する。

 シモンズ氏によれば、Windows Server 2003、Oracle9i、および市販のJ2EEアプリケーションサーバを組み合わせたWebサービスによるとトランザクション性能が296.25トランザクション/秒であるのに対して、.NET 1.1に置き換えれば、1076.95トランザクション/秒に跳ね上がり、さらにOracle9iをSQL Server 2000に移行させることで1486.53トランザクション/秒に達するという。

 Visual Studio .NETでは、特にVisual C++ .NET 2003について触れた。システムやアプリケーションを開発するためのVisual C++は、ISO C++に対する適合性が98%に達しており、シモンズ氏は、Javaに引けを取らない標準化をアピールする。

「既存のコードをリコンパイルすればよく、自らのペースで.NETに移行できる。Win32だけでなく、UNIX/Linuxからの移行も簡単だ」とシモンズ氏。

 Windows 2000 Serverと同様、先ず、小規模事業者や部門の基本的なファイル/プリント共有やコラボレーションに適したWindows Server Standard Editionがあり、その上位に2つのエディション、Enterprise EditionとDatacenter Editionが用意される。前者が8CPUのSMP、後者は32ビット版が32CPUのSMP、64ビット版は64CPUのSMPをそれぞれサポートする。

 また、今回からはWeb Editionも用意される。Webフロントエンドやネットワークエッジと呼ばれるWebサーバをターゲットにしたもので、2CPUのSMPをサポートする。1Uのラックマウント型サーバやブレードサーバに適しており、この領域で強いLinuxを意識したエディションといっていい。

 トンプソン氏によれば、「Small Business Server 2003」も今年後半には登場する。PCサーバメーカーなどにOEMされ、小規模事業者の完全なITインフラをわずか15分程度で立ち上げることができるもので、知名度は今ひとつだが、トンプソン氏の「お気に入り」だという。

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[浅井英二,ITmedia]



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