エンタープライズ:特集 2003/11/14 14:55:00 更新


特集:第2回 JBuilder、Optimizeit、Together、Enterprise Serverで開発統合環境を体験する (4/4)

アプリケーション配布は専用形式にする必要がある

 開発したJavaアプリケーションの配布には、専用のパッケージにする必要がある。Webアプリケーションであれば、WARやEARといったアーカイブだ。JBuilderはこれらのアーカイブ作成も自動化する。これらのアーカイブファイルには、XMLによるディスクリプタファイルを添付しなければならないが、JBuilderではファイル作成も自動化されており、設定の追加、変更もビジュアルエディタで実行できる(画面27)。

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画面27■ディスクリプタエディタ


 JBuilderで特筆なポイントのひとつに、複数のアプリケーションサーバ製品を同じくサポートしている点がある。これは、アプリケーションサーバが異なっても同じ開発手段となることを意味し、例えばBEA WebLogic ServerからBoland Enterprise Serverへの移行も容易だ。

 画面28のようにインストールしたアプリケーションサーバをJBuilderの「ツール」→「サーバー設定」メニューで有効にすれば、プロジェクトのプロパティで容易にアプリケーションサーバを選択することが可能だ。

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画面28■アプリケーションサーバの選択


Togetherの統合がALM実現の強みへとつながる

 最後にTogetherとの統合機能の呼び出し方法を紹介しておこう。JBuilderで開発を進めるプロジェクトをTogetherで読み込むと、モデル図を得ることができる。このモデル図は、LiveSource技術によってリアルタイムシンクロしているため、Togetherを利用したモデル指向の修正とJBuildeを使ったコードベースの修正を両立させることが可能だ。

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画面29■JBuilderで開発しているアプリケーションをTogetherで開いたところ


 特にTogetherのリファクタリング機能やパターンの適用などは、アプリケーション設計をダイナミック、且つ確実に変更させる方法として有効だ。

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画面30■パターンの適用により設計変更を実施したところ


 もちろん、UML図からはじめてアプリケーションを開発するという普通のアプローチでも、TogetherとJBuilderの連携は有効に機能する。実際、どちらから始めても構わないという柔軟性こそが、工程の後戻りにも対応する機敏さを生み出しているのだ。

 次回の連載第3回目は、今回インストールしたアプリケーションを使い実際の開発手法を紹介していく。それまでにトライアル版を入手し、統合環境の真価を体感すべく整えておいてほしい。

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[藤井 等,ITmedia]