ASP型企業向けウイルス対策ソフトで10%のシェア目指す――Panda Software

ITXイー・グローバレッジは、Panda Softwareの企業向けウイルス対策ソフト「Panda WebAdmin Antivirus」を7月13日から販売する。主要ウイルス対策ベンダー3社が90%のシェアを持つ企業向けウイルス対策市場で、2006年までに10%のシェア獲得を目指す。

» 2004年06月18日 18時30分 公開
[堀 哲也,ITmedia]

 ITXイー・グローバレッジは6月18日、スペインPanda Softwareの企業向けウイルス対策ソフト「Panda WebAdmin Antivirus」を7月13日から販売すると発表した。

 Panda WebAdmin AntivirusはASP型のウイルス対策ソフト。社内に専用の管理サーバを構築する必要がないため、専門の管理者がいなくても容易に導入・運用することができるのが特徴だ。

 同社によれば、ASP型はウイルス対策の管理がしにくい持ち込みPCやリモートオフィスの対策を徹底するのにも適しているという。ウイルスの感染経路は、電子メールに次いで社外からの持ち込みPCが多い。モバイル用途が増えている最近では、この第2のルートからの感染を防ぐ必要もある。

 インターネット経由で提供される管理コンソールでは、すべてのWebAdminクライアントを一元管理できるため、離れた拠点のPCの対策状況も管理できる。定義ファイルのアップデート状況やウイルス検出の状況をレポート、緊急時のポリシー変更、スケジュールによるスキャンなどを実行させることが可能だ。

 また、WebAdminクライアントは電子メールのウイルススキャンを二重に行う特徴も持つ。同社によると、一般的にウイルス対策ソフトは仮想的なメールボックスを作り、そこでウイルススキャンする手法をとっているが、それに対しWebAdminではWinSockというAPIレベルでメール受信時にウイルススキャンをかけ、さらにメールフォルダ内を定期的にチェックに行くという。

 定義ファイルの更新は、社内LANに接続された1PCがインターネットを通じてPanda Softwareのデータセンターからダウンロードすれば、残りのPCはP2Pのファイルシェアリング技術を使って更新ファイルを互いに更新する。またインターネットに接続できないPCであっても、ネットに接続できる別のPCのエージェントから更新ファイルのダウンロードをリクエストする。

 「こうすることで比較的重い更新ファイルのダウンロードが1回でよくなり、更新集中時のインターネット帯域負荷を大幅に削減できる」(ITXイー・グローバレッジの森 豊プロダクトマネジャー)

 同社は、主要ウイルス対策ベンダー3社が90%のシェアを持つこの市場で積極的な置き換えを狙い、2006年までに10%のシェアを獲得したい考えだ。価格は1年間のデスクトップ版(2〜50ライセンス)が1ライセンス当たり5200円から、デスクトップ・ファイルサーバ版が7300円からとなっている。

 7月13日からは、6クライアントまで15日間利用できる日本語トライアル版を同社Webサイトで提供する。

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