IBM、軽量Java RDBの「Cloudscape」をオープンソース化

米IBMは、データベースソフト「Cloudscape」をApache Software Foundationに提供する。完全な商用製品のソースコードを寄付するのは今回が初めてだとしている。(IDG)

» 2004年08月04日 07時29分 公開
[IDG Japan]
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 米IBMは、データベースソフト「Cloudscape」をApache Software Foundationに提供する。CloudscapeはIBMがInformixの買収を通じて2001年に取得したソフト。今後はApacheがオープンソースプロジェクトとして管理に当たる。

 IBMは8月3日、LinuxWorldでこの発表を行った。同社が完全な商用製品のソースコードを寄付するのは今回が初めてだとしている。Informixの買収後、Cloudscapeの新規顧客開拓は中止したが、自社製品、特にミドルウェアのWorkplaceで同ソフトを利用してきた。

 Cloudscapeのコードは50万行以上に上り、IBMの試算では8500万ドルの製品価値がある。コードをオープンソース化する目的は、Javaアプリケーション開発を促進させ、自社のインフラソフト製品に新たな機会を開拓することにあると説明している。

 Cloudscapeはわずか2Mバイトと軽量のJavaベースのリレーショナルデータベース。最新版ではDerbyの名称が付いている。IBMのDB2のようなエンタープライズデータベースに比べてはるかにリソースを食わない。小規模なWebサイト、POSシステム、部局レベルや小規模企業向けのアプリケーション用途向けとなっている。

 IBMでは年内にCloudscapeの商用版を出荷する計画で、これはApacheコードが基盤になるとしている。Cloudscapeのコードは向こう数週間以内にApache.orgのサイトから提供開始される見通しだという。

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