IDC Japanは、2003年における国内LANスイッチ市場の実績などに関する調査結果を発表した。
IDC Japanは8月18日、2003年における国内LANスイッチ市場の実績とベンダーシェアに関する調査結果を発表した。
これによると、2003年の国内LANスイッチ市場は、出荷数が2333万8000ポートで、売上金額は1665億5500万円となった。これを対前年比成長率でみると、出荷数は4.4%増だが、売上金額は2.8%減になる。
市場の傾向としては、LANスイッチ市場全体に占めるレイヤー3スイッチの比率やボックスタイプ製品の比率、ギガビットイーサネット比率がそれぞれ上昇傾向にあるという。テクノロジー的には、依然としてファストイーサネットが主流だが、ギガビットイーサネットのポート単価の下落や、オールギガビットポート製品が多く市場に出回るのに伴い、ギガビットイーサネットの比重はますます増加するだろうと、同社は分析している。
また、最近のユーザー動向として、拡張性のある製品を選択する傾向が強くなってきており、例えば、レイヤー3機能を現時点で利用しなくとも、自社ネットワークの将来的な拡充を意識し、レイヤー3製品を選択するケースなどがあるという。
同社コミュニケーションズリサーチマネージャーの矢入純子氏は、「LANスイッチのポート単価の下落は、今後も持続する。しかし、ベンダーは、企業向けの10GbE対応製品や、PoE対応製品、それにVoIPアプリケーションに十分対応できる帯域制御やQoSなど、付加価値を搭載することにより、価格の下落を抑制し、また、差別化を図る余地がある」と考察している。
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