7月28日にApache Software Foundationから公開された「Apache Beehive Project」。BEA SystemsがOSSとして寄与したアプリケーション開発フレームワークのことだ。この特集では、その真価を探るべく、開発手順を挙げてひも解く。
Apache Beehive Projectをひと言でいえば、J2EEアプリケーション、およびJ2EEベースのSOA(サービス指向アーキテクチャ)アプリケーション開発を容易にするためのアプリケーションフレームワークを扱うプロジェクトのことだ。
このBeehive ProjectはBEA Systemsが立ち上げたものだが、現在はオープンソースプロジェクトとしてApache Software Foundationで運用されている。そうとはいえ、プロジェクトのコミッタ(ソースコードの変更権限を持つメンバー)の約50%がBEA Systems社員で構成されている。
これまでのBeehive Projectを振り返ってみると、2004年5月19日に発表され(ニュース記事)、2004年7月28日にドキュメントやソースコードが公開された。
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Beehiveの技術面で最大の注目すべき点は、JDK 1.5(J2SE 5.0)で新しく追加になったアノテーション(Anotation:メタデータ注釈)機能をフル活用している点だ。
当然、このフレームワークを使った開発、動作環境もJDK 1.5(J2SE 5.0)が前提となる。当初は、WebLogic Workshop/WebLogic Application Serverでの開発、動作が前提だったが、オープンソース化でプラットフォームフリーを目指すことになった。現在ではTomcatでの動作も可能であり、近い将来、Eclipse上での開発環境も用意されることになっている。
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現在、Beehiveは次の3つのコンポーネントを提供する計画になっている。
EJB、JMSなど、様々なJ2EEリソースへのアクセス方法を隠蔽し、通常のJavaBeansと同様に簡単に扱える仕組みを提供する。
Webアプリケーションの画面遷移を簡単に作成できるStrutsベースのフレームワーク。
JSR -181仕様を実装したもの。JSR-181は、JavaメソッドおよびJavaクラスでメタデータ注釈を使用して、Webサービスを手軽に構築できる。
それぞれを見ていこう。
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