東北大学のSX-7がHPCチャレンジベンチマークで世界最高速記録を達成

NECは、東北大学情報シナジーセンターに納入したスーパーコンピュータ「SX-7」が、HPC分野での新しいベンチマークテストであるHPCチャレンジベンチマークで、28項目中16項目で世界最高速を達成したと発表した。

» 2004年12月21日 16時56分 公開
[ITmedia]

 日本電気(NEC)は12月21日、東北大学情報シナジーセンターに納入したスーパーコンピュータ「SX-7」が、HPC分野での新しいベンチマークテストであるHPCチャレンジベンチマークで、28項目中16項目で世界最高速を達成したと発表した。

 HPCチャレンジベンチマークは、米国政府の援助のもと、テネシー大学のドンガラ博士を中心に作成されたもの。TOP500ベンチマークで使用されてきたLinpackを補完し、高性能計算機の性能を多面的な観点から評価する目的で開発されたベンチマーク。

 実際の計算処理では重要となるメモリバンド幅やネットワークなどの基本性能や、実際の応用ソフトウェアにおいて多用される基本演算である行列積、FFTの性能などをLinpackベンチマークも含んだ7カテゴリー28項目という複数の性能テストから評価するもので、HPCシステムにおけるさまざまな機能の性能を総合的に評価できる。

 今回東北大学から登録されたSX-7は、このベンチマークをSX-7シングルノードで実行したもので、評価28項目の中でシングル環境と多重負荷時のメモリ性能(STREAM)で全8項目、プロセス間の転送性能(Bandwidth)で4項目、シングル環境及び多重負荷時の行列積の演算性能(DGEMM)で2項目、FFTの演算性能の2項目と16項目において、世界トップの記録を達成している。

 同ベンチマークに現時点で登録されている機種は15機種程度と数は少ないが、総合的な評価が可能なテストで優位性を示すことで、アピールしたい考えだ。

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