セキュリティ対策向上に役立つ海外文書を日本語で公開、IPAとNRIセキュア

IPAとNRIセキュアは、米NISTが発行した情報セキュリティ関連文書を共同で日本語に翻訳し、一般公開していくプロジェクトを開始した。

» 2005年08月29日 19時23分 公開
[ITmedia]

 情報処理推進機構(IPA)とNRIセキュアテクノロジーズ(NRIセキュア)は8月29日、米NIST(National Institute of Standards and Technology:米国国立標準技術研究所)が発行した情報セキュリティ関連文書を共同で日本語に翻訳し、資料として一般に公開していくプロジェクトを開始した。

 NISTのCSD(Computer Security Division:コンピュータセキュリティ部門)では、コンピュータセキュリティに関する研究の成果やレポートを文書の形で公開してきた。これら文書はセキュリティ技術に関するものだけでなく、セキュリティマネジメントやリスクマネジメント、セキュリティ教育やインシデント対応などが含まれ、幅広い分野が網羅されている。またCSDの文書の中には、米商務長官の承認を受けた情報セキュリティ関連の基準/ガイドラインである「FIPS」(Federal Information Processing Standards)となったものも存在する。

 IPAとNRIセキュアは従来より、それぞれNIST発行文書の翻訳を行ってきたが、このたび共同でNIST SP800シリーズおよびFIPS文書をはじめとする情報セキュリティ関連文書の日本語訳を進め、一般に公開していく。双方の文書/ノウハウを提供しあうことで、より質の高い情報提供が可能になるとし、日本の情報セキュリティの向上に貢献していくという。

 両者はまず、「SP 800-26:ITシステムのためのセキュリティ自己アセスメントガイド」をはじめとする8種類の文書を公開。9月にはコンテンジェンシープランについてまとめた「SP 800-34:ITシステムのための緊急時対応計画ガイド」を日本語訳し、公開する計画だ。

 今後も、日本でニーズが高いと思われる文書を逐次翻訳し、公開するほか、NIST以外が発行した世界的に評価の高い文書についても、翻訳、公開を検討していくという。

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