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» 2005年09月29日 15時16分 公開

データベースがリアルタイムで監視されなければならない理由

高いサービス・レベルを維持するために、今やデータベースもリアルタイムでパフォーマンス監視すべきである。にもかかわらず、その取り組みは鈍い。そんな中、これまでの製品とは一線を画す本格的なOracleパフォーマンス管理ツールが登場した。

[西尾泰三,ITmedia]
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Oracle DBが吐き出す待機イベントを中心にパフォーマンスを診断・分析する先進的なパフォーマンス・チューニング方法論であるOWI(OracleWait Interfac)メソッドの概要紹介とOWIを活用したパフォーマンス・チューニング・メソッドを、事例を中心に説明します。さらに、OWIベースで開発されたパフォーマンス監視・診断・分析ツールをご紹介します。

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 今日の企業システム、その中核となるデータベースは安定稼働することは言わずもがな、障害発生時にもリアルタイムで対応し、サービス・レベルを維持することが求められる。しかし、高機能化するデータベースのパフォーマンス・チューニングはますます難しいものとなり、データベース管理者の頭を悩ませ続けている。

 そんな中、韓国のエクセム社が開発、日本国内ではサンブリッジ アンシスが先日販売を開始した「MaxGauge(マックス・ゲージ)」は、OWI(Oracle Wait Interface)と呼ばれるメソッドをベースとし、これまでの製品とは一線を画す本格的なOracleパフォーマンス管理ツールとして注目を集めている。POSCOやサムスン電子、LG電子、韓国電力といった大手企業も導入しているこの製品について、エクセムでジェネラル・マネージャーを務める李菜学氏とサンブリッジ アンシス 代表取締役の城田徳一氏に聞いた。

李氏
「韓国ではデータベース製品を導入する際にパフォーマンス管理ツールを導入する企業は約3割、そのうちの半数がMaxGaugeを選択している」と李氏

ITmedia まず、MaxGaugeがどのような製品なのか教えてください。

 一言で言うと、Oracleのリアルタイム監視、およびパフォーマンス診断・分析ツールです。複数のOracleインスタンスを1つの画面上でリアルタイムに監視し、トラブルやパフォーマンスの低下が発生した場合、問題をドリルダウンしていくことでサービス・レベルを一定に保つことが可能となります。「リアルタイム・ビジネスを支える製品」と言えるでしょう。

ITmedia  MaxGaugeがベースとしているOWI(Oracle Wait Interface)とはどういったメソッドなのでしょうか。

城田氏
「OWI関連の書籍の日本語化をできるだけ早く進めたい」と城田氏

城田 OWIは、Oracleの待機イベント(Wait Event)情報を中心に分析し、どこにパフォーマンスのボトルネックが存在しているかを特定するための手法です。一般的なパフォーマンス・チューニング・ツールですと、下のレイヤ、つまりSQLのほうから手をつけていくことが多いのですが、OWIではシステム全体の性能トレンドからボトルネックとなっている部分を探り、そこから該当するセッション、さらにSQLを検出し、それをチューニングするというトップダウンのアプローチを採っています。

 データベース・チューニングを車に例えてみましょう。これまでは目的地(エンド・ユーザー)に早く到達(サービスを提供)するために、車のタイヤやエンジンを交換していました。しかし、現実的には道路にはスクールバスが走っていたり、一車線しかないなど別の理由で目的地までの到達が遅れるものです。自分の車の前にスクールバスが走っているのであれば、それを追い越す必要があります。データベースのチューニングも、途中のボトルネックをなくしていくことでサービス・レベルを高めるという方法を採るべきで、その考えに基づいているのがOWIなのです。

 ネットワークにボトルネックがある場合などは比較的すぐ分かるものですが、データベースに障害が発生した場合、一番困難なのは問題の切り分けです。Oracleのアーキテクチャは非常に複雑なものとなり、問題がどこにあるかを切り分けることは非常に大変な作業です。MaxGaugeではOracleのSGA(System Global Area)メモリ(データベース・バッファ・キャッシュ、共有プール)から各種情報を取得しますが、最新バージョンのOracleから得られる、その情報の数は800種類以上にも達します。これらの膨大な情報から問題を発見するのは多大な労力を必要としますが、それを大幅に軽減してくれるのがMaxGaugeなのです。

MaxGauge
MaxGaugeの画面。今回日本でリリースされているものからRACもサポートされた。RACには独自の監視ポイントが存在するが、そうしたところもしっかりカバーされている

ITmedia こうしたデータベース性能監視ツールで著名なものとしては、Veritasが提供している「Veritas Indepth for Oracle」のほか、Oracle自身も「Oracle Enterprise Manager」を提供しています。競合となるこれらの製品と比べてそのポジショニングはどう違うのでしょうか?

 強調しておきたいのですが、こうした製品で提供される機能は「監視」「性能分析」「チューニング」「DB管理」といったものに大別できます。他社製品はどちらかといえば性能チューニングやDB管理といった部分に特化していますが、MaxGaugeは監視や性能分析に特化しています。リアルタイムでデータベースの監視・性能分析を行える機能は他社を著しくリードしていると考えます。

ITmedia では、リアルタイムでそれらが行える意義を教えてください。

 ビジネス環境は大きく変わりました。かつてデータベースといえば、企業システムの奥の奥に鎮座するものでしたが、それがさまざまなアプリケーションとつながり、かつ、社内/社外を問わず利用されるようになったことで、データベース自体がいわばフロントエンドに立たされてしまっています。それが意味するのは、データベースにも機敏性が要求されるということです。リアルタイムでデータベースの監視・性能分析が行えることはこの機敏性を高めることにほかなりません。

ITmedia 逆に、MaxGaugeで不足している機能はどのあたりでしょう。

 先ほど話した機能の話で言えば、MaxGaugeはDB管理の機能を実装していません。その意味では、DB管理機能を備えたツールと併用するのがベスト・ソリューションであることは間違いありません。

 わたしたちが今取り組んでいるのは大きく2つあります。1つは得られたデータをリポジトリ化してより効率的に集中監視できるようにすること。もう1つは「解釈」の実装です。一般的にパフォーマンス管理ツールというのは「やさしい」ツールではありません。データベースに関する知識を持っていないとなかなか効率よく利用できないという現実があるのです。MaxGaugeでも現在は得られたデータを加工して表示させていますが、一番重要な解釈の部分はユーザーに任せてしまっています。わたしたちとしては解釈の機能も実装したいと考えており、2006年の上半期中にはそれらを実装した製品をリリースする予定です。

ITmedia OWIが非常に重要なことは分かりました。しかし現実問題、この概念は国内ではあまり知られていないものです。誰にどのように啓蒙していくつもりですか?

城田 まずはベンダーに知ってもらう必要があると思います。日本ではデータベースを購入したベンダーやシステム・インテグレータにそのメンテナンスも任せる、といったケースが多いためです。

 日本ではシステム・インテグレータがパフォーマンスの責任を持つことが多いのですが、韓国ではエンド・ユーザーがその責任を負います。また、韓国ではITIL(Information Technology Infrastructure Library)やSLA(Service Level Agreement)への準拠は当然と考えられていることもあり、パフォーマンスに対する意識は比較的高いです。

城田 サービス・レベルを維持するという意味では、今やデータベースもリアルタイムでパフォーマンスを監視しなければならない時代です。にもかかわらず、日本ではパフォーマンスに関してそれほど気にしていないのではないかと思うことはあります。パフォーマンスにもう少し興味を持ってもらえるようエンド・ユーザーの意識改革が進めばいいと思います。

ITmedia 現状どのような問題を抱えているのであれば、こうした製品を検討するべきなのかを教えてください。

 原因が「おそらく」データベースにあるのではないかと予想はついていても、その原因究明ができていないユーザーはぜひ検討すべきでしょう。また、リアルタイムでエンド・ユーザーにサービスを提供しているシステムであれば、そのサービス・レベルを維持するために、そのほか、分散処理システムで最適なロード・バランシングを実現したいユーザーにも体験していただければと思います。



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