Oracle「Fusion」でIBMサポートを求めるPeopleSoftユーザーの心理(2/2 ページ)

» 2005年12月19日 15時55分 公開
[IDG Japan]
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 マテルスキー氏は、フロリダ州オーランド市の副CIO(最高情報責任者)を務める。同市では、財務アプリケーションの「J.D. Edwards/EnterpriseOne」をiSeries上で運用している。

 Questのフレッド・ポンド元会長も、IBM製品のサポートの継続を望んでいる。同氏によると、FusionがPeopleSoft、J.D. Edwards、Oracleの製品から選りすぐったコンポーネントで構成されるのであれば、DB2やMicrosoftのSQL Serverなどのデータベースを使えるようにし、インフラの選択肢をユーザーに提供する必要があるという。

 「最も懸念されるのは、時が経つにつれて、FusionがOracle、PeopleSoft、J.D. Edwardsのアイデア、技術、機能の優れた部分をベースとする新製品という色彩が弱まり、E-Businessスイートのアップグレードのような感じになってしまうのではないかということだ」とポンド氏は語る。同氏は、オレゴン州ポートランドに本社を置くSchnitzer Steel Industriesで情報サービス担当ディレクターを務める。同社は「J.D. Edwards/EnterpriseOne」のユーザーである。

 やはりEnterpriseOneを利用しているペンシルベニア州コンショホッケンのQuaker Chemicalのバッバ・タイラーCIOは、「FusionのアプリケーションがiSeriesプラットフォーム上で動作し、DB2データベースに連携することを望んでいる」と話している。

 「そうでないと、インフラ、トレーニング、サポートに対して新たな投資が必要になる。しかも、この追加費用は何の付加価値もわれわれにもたらさないのだ」(タイラー氏)

 なお、Oracleはこの調査に関するコメントを避けている。

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