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» 2006年04月17日 07時00分 公開

VoiceXML、.NET、VoIPにまで対応、MSの音声応答サーバの使い道

Microsoftの音声アプリケーションサーバ製品Speech Serverの次期版では、VoiceXML、.NET Framework、VoIPのサポートなど、コールセンターの開発コストおよび運営コストの削減に役立つ機能が盛り込まれる見込みだ。音声自動応答サーバはどのような進化をたどっているのか?

[Greg DeMichillie,Directions on Microsoft]
Directions on Microsoft 日本語版

 Microsoftは、音声自動応答(IVR)アプリケーションサーバ製品の次期版となる「Microsoft Speech Server 2007」の提供準備を進めている。Speech Server 2007では、IVRアプリケーション用のマークアップ言語として普及しているVoiceXMLに対応する。また、Visual Studioおよび.NET Frameworkとの統合も強化されるほか、VoIP(Voice over IP)にも対応する。同製品のβ版は、2006年5月に提供される予定だ。

 Speech Serverは、IVRアプリケーション構築用のプラットフォームである。IVRアプリケーションとは、ユーザーが音声または電話機のプッシュボタンを使ってオプションを指定すると、それに応じて録音していたメッセージとユーザーに次の操作を促す合図音を流したり、機械音声により応答するアプリケーションだ。IVRアプリケーションは、カスタマーサービスなどのコールセンターの自動化を実現するうえで特に有用である。

VS2005で開発は容易に、VoIP機器とも連携

 Speech Serverの現行バージョンでは、SALT(Speech Application Language Tags)を使用して、ユーザーとアプリケーション間の音声による対話方法を定義したASP.NET Webページを作成することができる。例えば、顧客の口座番号用のフィールドをタグとタグで囲み、アプリケーションが返す応答メッセージ(「口座番号を入力してください」など)、アプリケーションが受け付ける有効な入力のリスト、電話機の各プッシュボタンのトーン音の解釈などを定義できる。ASP.NETの採用は、音声かWeb、またはその両方に対応した(マルチモーダル)対話型アプリケーションを開発する上でも有効だ。

 Speech Server 2007はSALTのほかに、VoiceXMLもサポートする。VoiceXMLは、SALTと同じくIVRアプリケーション用のマークアップ言語で、AT&T、Lucent Technologies、Motorolaをはじめとする複数の企業が共同で策定を進めている。Speech Server 2007には、Visual Studio 2005と連携するVoiceXMLエディタが搭載される予定だ。VoiceXMLとSALTは同種のマークアップ言語だが、開発にいたる背景は異なっている。VoiceXMLが開発されたのは1999年のことで、従来のIVRアプリケーションを対象にしている。一方SALTの開発は2002年であり、WebおよびPDA(携帯情報端末)などのデバイスから利用できる音声対応アプリケーションを対象にしている。Speech Server 2007ではSALTにも対応することで、VoiceXMLベースの競合製品からの乗り換えを促進できる可能性がある。

 また、.NET APIを提供し、ASP.NETを使わなくても音声アプリケーションを構築できるようになる予定だ。同製品のこれまでのバージョンはWeb開発者向けの製品だったが、.NET APIという従来のスタイルのAPIを提供することで、より一般的な開発者の取り込みを図っている。

 Speech Server 2007は、SIP(Session Initiation Protocol)やRTP(Real-Time Transport Protocol)といった重要なVoIP標準にも対応する。現在多くの企業が、公衆電話網からコストの安いインターネットベースのネットワークへ移行するために、VoIPコールセンター機器システムを導入しているが、このようなシステムとの連携も可能になる。

コールセンター向けのレポート/分析ツールを提供

 Speech Server 2007では、Analytics Studioという新しいレポートツールも提供される。これは、SQL Server 2005 Reporting Servicesを基盤に開発され、コールセンターの業務効率をより詳細に把握できる各種レポートを備えたツールである。同ツールを使用すると、管理者が集計された統計データから個々の問い合わせまで詳細にトラックでき、実際の通話自体を聞くこともできる。

 このほか、長期間にわたり蓄積されたコールの履歴データを管理するためのビジネスインテリジェンスツールも提供される予定だ。

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