Microsoft、動的言語「IronPython 1.0」をリリース(1/2 ページ)

Microsoftは、動的プログラミング言語Pythonを.NETプラットフォームに対応させた「IronPython 1.0」をリリースした。

» 2006年09月07日 18時43分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftは、「IronPython 1.0」のリリースを発表した。これは、動的プログラミング言語であるPythonを.NETプラットフォームに対応させたインプリメンテーションである。

 ワシントン州レドモンドを本拠とするMicrosoftは9月5日、同社のコミュニティーソースWebサイトであるCodePlex上でIronPython 1.0をリリースした。同社によると、.NET Framework上で動的言語のパフォーマンスと機能を実証するIronPython 1.0は、MicrosoftのCLR(Common Language Runtime)にとって重要なマイルストーンとなるものだという(関連記事)。

 また、IronPythonは、.NET Frameworkとの統合による、言語やツールの相互運用性など数々のメリットとともに、Pythonの開発効率面でのメリットを提供するという。加えてIronPython 1.0では、.NET Framework 2.0での改善機能(ジェネリクスや動的メソッドなど)を活用することもできる。

 IronPythonの作成者であるMicrosoftのソフトウェア開発担当者、ジム・ハグニン氏は先日のeWEEKとのインタビューの中で、CLRチームの一部として、雇い入れたスタッフおよび社内のスタッフで構成されるチームを立ち上げ、各種の動的言語をCLR上でサポートするための作業に当たらせたと語った。

 「このチームが最初に行った仕事が、IronPython 1.0をリリースすることだ。現在は、.NETの次期バージョン用の機能の開発に取り組んでいる」とハグニン氏は話す。

 「IronPythonが実を結ばずに終わることのないよう、われわれは今後も開発を続けるつもりだ。しかし、ほかの言語も.NET上で動作できるようにするために、この技術を一般化する方法を研究している」(同氏)

 ハグニン氏は2年前にMicrosoftに入社した。同氏はそれまで、オープンソースプロジェクトとしてIronPythonの開発を行っていた。「わたしがMicrosoftに入ったのは、.NETの可能性に大きな魅力を感じたからだ。Visual Basicチームと一緒に仕事ができるというのは素晴らしいことだ。また、動的言語との親和性が高まるように.NETを改良するというのは、実にエキサイティングな仕事だ」と同氏は話す。

 IronPython 1.0および関連情報のダウンロードはこちらから。

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