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» 2006年09月15日 10時00分 公開

明日のオフィスの姿はここにあるuVALUEコンベンション2006を振り返る

7月26日、27日にわたって開催した「uVALUEコンベンション2006」の中で、日立製作所は、自ら導入を進めるセキュアクライアントソリューションがもたらすさまざまな効果について語った。

[ITmedia]
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 日立製作所は7月26日、27日の両日に渡って「uVALUEコンベンション2006」を開催した。提唱するコンセプト「uVALUE」を軸に、同社の提供するさまざまなソリューションを紹介するものだ。

 冒頭の基調講演の中で、同社代表取締役社長の古川一夫氏が強調したのは、「知」が重視される「知的創造社会」への移行が起こりつつあるということだ。「次の時代では、人の知が新たな価値を生み出す社会になる。そこで、知を作り、伝えたりするといった形で知的活動を支えるのがITの役割だ」(同氏)

 そこで不可欠となるのが、知的労働者のコラボレーション作業だ。

 同氏はコラボレーションを促進する環境の例の1つとして、セキュリティPCを活用したフリーアドレス制のオフィスを挙げた。「セキュリティと効率の両方を高め、安心して、しかも状況に応じて働くことができるようになる」(古川氏)

シーンに応じて柔軟な働き方を実現

 展示会場の新ワークスタイル体感コーナーでは、仮想的に再現された「カフェエリア」「営業オフィス」「事務オフィス」「データセンター」という4つのエリアにおいて、シーンに応じた新しいワークスタイルを示す展示に注目が集まった。

32ビット版と64ビット版Citrix Presentation Serverをブレードサーバ「統合サービスプラットフォームBladeSymphony」のブレードに混在動作させているデモ

 同コーナーの中核となる技術の1つが、セキュアクライアントソリューションだ。HDDを持たないセキュリティPC「FLORA Se」からデータセンターに設置したブレードPCまたはサーバに接続し、画面データのみをやりとりする。ユーザー側にいっさいデータを持たせないことにより、紛失や盗難などによる情報流出の可能性を根本的になくす情報漏えい防止ソリューションだ。接続タイプには、同社がクライアントブレードとよぶブレードPC「FLORA bd」に接続するポイント・ブレード型接続、あるいはブレードサーバ「BladeSymphony」とシトリックスシステムズの「Citrix Presentaion Server」を組み合わせたセンター型接続がある。ユーザー側にいっさいデータを持たせないことにより、紛失や盗難などによる情報流出の可能性を根本的になくす。

 シンクライアントというと「アプリケーションに制限が多い」といったイメージもある。これに対しセキュアクライアントソリューションでは、グループウェアの「Groupmax」を通じて文書や情報の共有をはじめ、IPテレフォニーサーバの「IP-TOWER SPシリーズ」および「NetCSシリーズ」と連携することによって、テレビ会議やIP電話といったアプリケーションを利用し、より豊かなコミュニケーションを実現できる。

日立製作所社内でも導入されているという、IP電話との組み合わせ

 特にIP電話については、「社内でも実際に利用している」(同社)という。「クライアント環境をすべてデータセンターのクライアントブレードに統合することによって、どこにいても自分の内線、自分の環境を利用できる」点が大きなメリットだ。同時に、管理をセンターに集約することで、端末管理はもちろん、電話番号などの管理も容易になり、運用コストの削減につながるというメリットも生まれた。

 これはまた、ユーザー自身にとって「働きやすい」「使いやすい」環境を作り出すのにも有効だ。

Photo セキュリティPC上でテレビ会議も実現できる(写真左) データセンター側には、耐震機能に加え、温度などの遠隔監視が可能なセキュリティ&セーフティラックシステムが展示されていたほか、シンクライアントの母艦となるクライアントブレードやブレードサーバ「統合サービスプラットフォームBladeSymphony」などのサーバ類も展示されていた(写真右)

 同ソリューションを導入した事業部では、「休日出勤をしなくとも、日曜日に軽くメールをチェックしておくことで週明けは落ち着いて仕事を始められる」「山積みの書類がなくなってすっきりしたし、ちょっとした困りごとでも部署の壁を越えて気軽に尋ねられるなど、コミュニケーションがよくなった」といった声が寄せられているという。

 また、外出の多い営業担当者などには、安全なリモートアクセス経路を提供する手段として、W-ZERO3を用いたセキュリティソリューションも紹介された。

W-ZERO3からIPSecで社内ネットワークにアクセスし、PowerPointの資料を開くデモ

 W-ZERO3の上でCirtixクライアントを動作させ、社内のPCと同じようにメールの読み書きや文書の確認、編集などを行える。ここでのポイントは、アクセス経路をIPSec VPNによって保護していることだ(関連記事)。人気の高いW-ZERO3というソリューションに、IPSecによる安全な通信を組み合わせることで、外出先でも「安全」と「利便性」を両立させた新しい働き方が可能になる。

物理セキュリティも連動

 一方、より重要な情報を取り扱う事務エリアでは、認証を軸に、ITシステムのセキュリティと物理的なセキュリティを連携させるシステムが紹介された。

 1つの例が、ICカードでユーザー認証を行わない限りプリントアウトを行えないようにプリンタ「Prinfina LASER BX2660」だ。「実は紙を通じた流出が意外と多い」(同社)が、それを未然に防ぐ。

ICカードによる認証を経ないとプリントアウトが出力されない仕組みの複合機

 また、共連れなどの形で不正に入室した人物によるアクセスといった可能性が考えられる。これお防ぐため、ドアの部分で入室記録がないと、PCへのログインもできなければ、書類を納めたキャビネットを開くこともできないといった具合に、さまざまに連動したセキュリティ管理を実現できるという。

 しかもICカードだけでなく、指静脈認証を組み合わせることで、より強固な認証が実現可能だ。

 日本版SOX法対応をにらんだ内部統制の観点から注目されるログの管理もサポートする。「いつ、どのユーザーがどんな処理を行ったか」といった記録を一元的に管理し、監査に役立てることが可能だ。

 ブロードバンド接続やモバイル機器が普及し、さまざまなアクセスが可能になった一方で、企業には、情報漏えい対策や内部統制の強化など、ますます複雑な要件が求められる。守るべきものを守りながら、柔軟な働き方を実現していく上で、セキュアクライアントソリューションや多層的なセキュリティシステムは有効なソリューションと言えるだろう。

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提供:株式会社 日立製作所
制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2006年9月29日