Silverlightに対応したInternet TVチャンネルでは、インタラクティブ機能と高品質ビデオを実現可能になるという。
Maven NetworksとMicrosoftは、メディア企業がMicrosoftの「Silverlight」技術を利用してクロスプラットフォーム対応のブロードバンドビデオエクスペリエンスを提供するのを支援するために提携した。Silverlightについては、MSが推進意向を表明したばかりであったが、さらなる新展開となる。
両社によると、この提携により、Silverlightに対応したInternet TVチャンネルで豊富なインタラクティブ機能と高品質のビデオを「Maven Internet TV Platform」で実現することが可能になるという。Maven Networksはマサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置く企業。
Silverlightは、Webに対応したメディアエクスペリエンスとRIA(リッチインタラクティブアプリケーション)を作成するためのMicrosoftのクロスブラウザ/クロスプラットフォーム技術である。
Microsoftのデベロッパー部門で製品管理ディレクターを務めるフレスト・キー氏は、米eWEEKの取材で、「Silverlightは既存のWeb技術と連携して高品質のエクスペリエンスと低コストのメディア配信を実現する」と語った。また、以前の会合において同氏は、SilverlightがMacユーザーとWindowsユーザーの両方に、Internet Explorer、FireFox、Safariなどさまざまなブラウザ上で一貫性のあるエクスペリエンスを提供することを示すデモを行った。
キー氏によると、Silverlightで採用しているWMV(Windows Media Video)は、SMTPE(Society of Motion Picture and Television Engineers)の「VC-1」標準のMicrosoftによるインプリメンテーションであり、既にWeb上で利用可能な何百万時間ものコンテンツと互換性があるという。
「またSilverlightは、フルスクリーンの高解像度グラフィックからモバイル用途に至る広範な環境で、インタラクティブなビデオエクスペリエンスをサポートする」と同氏は付け加える。一方、Mavenによると、既に数社のメディア企業がInternet TVチャンネルを作成、管理、シンジケート、収益化するのにMaven Internet TV Platformを利用している。そしてSilverlightのサポートが追加されることにより、マルチプラットフォーム/マルチブラウザ対応のビデオを開発・配備するためのプラットフォームが実現できるという。
キー氏によると、Silverlightを利用すれば、ビデオ上の高解像度の半透明オーバーレイなどのリッチなグラフィック機能や、高度なビデオレンダリング、1つのプレーヤー内で複数のビデオを同時に実行することが可能なストリーミング効果が可能になるという。
Microsoftが4月にラスベガスで開催されたNAB(National Association of Broadcasters)カンファレンスにおいてSilverlightを発表したとき、Akamai、Brightcove、Eyeblaster、Limelight、Major League Baseball、Netflix、Skinkers、Sonic Solutions、SyncCast、Tarari、Telestreamなどのメディア企業やソリューションプロバイダーがSilverlightへの支持を表明した。
これらの支持企業各社は、それぞれの視聴者や顧客にSilverlightベースのエクスペリエンスを提供する予定だとした。今回の提携でMaven Networksもその仲間に加わった形になる。
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