Firefox機能拡張群の一括バックアップ/再インストールを可能にするCLEOFirefox Hacks(2/2 ページ)

» 2008年02月06日 12時28分 公開
[Gary-Richmond,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine
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パッケージ作成の実際

 実際に.xpiファイルへのパッケージ化を行うには、Tools → FEBE → CLEO → Create Cleopackで呼び出される実行画面でバックアップ対象を選択する。この操作についてはCLEO側でSelect Items to Packageを選択することで、事前にFEBEでバックアップしておいたFirefoxの機能拡張ファイルが一覧されるようになっている。

 ここに表示される機能拡張およびテーマのすべてを一括で選択するにはCtrl-Aキーを押せばよく、またCtrlキーを押しながら左クリックすることで個別選択も行える。パッケージ作成が完了するとCLEOからは、その保存先のファイルパスが表示される。わたしの場合、72個の機能拡張と4個のテーマ(ちょっと入れすぎかな?)を使用しているが、これらをバックアップしたファイルは10Mバイトのサイズに収まった。

 またバックアップした.xpiファイルをほかのコンピュータでも使用したい場合などは、Firefox用Gspace機能拡張を併用してバックアップファイルをGmail Spaceに送信するようにしておくことで、ネットワークを介したアクセス、ダウンロード、再インストールがより簡単に行えるようになるはずだ。

 このように.xpiファイル形式のバックアップパッケージ作成にはFEBEおよびCLEOという2つの機能拡張が必要であるが、こうして作成されたバックアップパッケージは一般の機能拡張と同様に標準状態のFirefoxでそのままインストールできるので、再インストールに限ればどちらの機能拡張も必要とはされない。

 CLEOパッケージをバージョン違いのFirefoxにインストールする場合、機能拡張の互換性に起因した問題に遭遇することがあるが、そうした際には該当する機能拡張のinstall.rdfファイルを編集し、インストール先Firefoxのバージョンに適合した内容に変更することで回避できることがある。

 この作業をKonquerorやNautilus上で行う場合は、ViewメニューにあるShow Hidden Filesを有効化しておかなくてはならない。そして.Mozillaディレクトリにある機能拡張用ディレクトリに移動して問題の原因となっている機能拡張を特定し、root権限を取得した上でテキストエディタにてinstall.rdfファイルを開き、最大バージョンの指定行をインストール先 Firefoxのバージョンに合わせるよう変更して保存しておく。必要な処置が終わったら、FEBEによるバックアップおよびCLEOによるパッケージ化を再実行すればいい。

 このようにFEBEとCLEOを併用することで、任意のFirefox間で相互にインストール可能な機能拡張バックアップを作成できるが、これら両機能拡張の作成者であるチャック・ベーカー氏は、各種の機能拡張におけるプレファレンスデータを保存するOPIE(Ordered Preference Import/Export)という機能拡張も作成している。現行のOPIEはスタンドアローンで利用する仕様となっているが、ベーカー氏は将来的にFEBE/CLEO/OPIEの統合パッケージをリリースすることも視野に入れているそうだ。

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