ITの調達は、運用と同じくらい重要だ。「ウチの組織はITの専門家じゃないから」とか「全部ベンダにお任せしていますから」といった言い訳は通用しないのだ。
「調達と導入」ドメイン(以下「AI」と略す)は、ビジネス要件を満たすITを効果的かつ効率的に調達し、導入するための段階である。ITの調達や導入には、あらかじめ予見できるもの、予見できないものを問わず、さまざまなリスクがつきものである。また、導入を予定しているITが、ビジネス要件をきちんと満たすかどうかの見極めも重要である。このようなプロセスがなければ、調達や導入そのものが目的になってしまいかねない(現場の人間にとっては、調達や導入をあれこれ悩むのも、楽しいものなのだが)。
そして、具体的にどのような手段で調達を行うか、ということも明確にプロセス化しておく必要がある。AIドメインの特徴は、この「IT調達」に非常に重きを置いている点である。例によって調達に関してはそれぞれの企業の都合なるものがあるから、大上段に構えて「これが正解」というものは存在しない。しかし、大枠を作り出す考え方を学習することは、決して無駄にならないはずだ。
さて、POにおいて定義されているプロセスは、次の7個である。
長くなるが、筆者なりの要約を加えつつ、それぞれの「コントロール目標−概要−」の部分を紹介する。
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