スパムサイトの登録に多用されているレジストラは認可を取り消すこともあるとICANNが警告した。
インターネット管理組織のICANNは、スパムサイトの登録に利用されることの多いドメイン登録業者(レジストラ)に是正を迫り、「場合によってはレジストラ認定を取り消すこともある」と警告したことを明らかにした。
これに先立ち、スパム対策プロジェクト「KnujOn」はスパムサイトとレジストラの関係を調べ、報告書を公表している。スパムメールで宣伝されている悪質サイトの90%はレジストラの20社で登録されていると指摘し、ワースト10のレジストラの社名を公開した。
ICANNはKnujOnが公表したレジストラの半分以上に対して既に警告書を送っており、残るレジストラについても警告書を送ったとしている。
ドメイン登録をめぐっては、WHOISの登録者情報を偽るケースが後を断たないことからICANNは、不正登録についての通報を受け付ける「Whois Data Problem Report System」(WDPRS)を導入。このシステムを通じて寄せられた情報から、月平均75件の警告書を送り、規定に違反するドメインの凍結やWebサイトの削除を行っている。
ドメインのWHOIS情報が不正確だとの通報があった場合、レジストラには調査する義務がある。ICANNのコンプライアンス部門は今回、さらに対策を強化。警告を受けたレジストラが調査を行って改善をしていない場合にはICANNの認可を取り消し、ドメイン登録事業運営を禁止する場合もあるとしている。
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