中央銀行、オープンソースERPを8カ国に導入成功

中央銀行は、5カ月間の連続操業を記にオープンソースERP「ERP5」の導入案件が成功したと結論づけた。

» 2008年07月18日 04時27分 公開
[ITmedia]

 中央銀行は、5カ月間の連続操業を記にオープンソースERP「ERP5」の導入案件が成功したと結論づけた。同システムは8カ国にまたがる8千万人の金融システムとして稼働している。

 ERP5は、すべての構成要素をオープンソースだけで構築できるオープンソースのERP。商取引、会計・経理、在庫管理などの基本機能に加え、CRM(顧客管理)、MRP(資源必要量計画)、SCM(サプライチェーンマネージメント)、E-Commerce(電子商取引)、DMS(文書管理システム)、KM(知識管理)、HRM(人材管理)といった経営管理の機能などを盛り込むこともできる。中央銀行では、グローバルバンキングに必要な機能が約60のモジュールでカバーされており、金融取引のためSWIFTネットワークにリアルタイム接続されている。

 Mandriva Linuxが稼働する32ノードのLinuxクラスタで構築された同システムは1時間当たり約5000件の取引業務を処理しており、この5カ月の間、連日300人のアクティブユーザーに利用されてきた。

 このNexedi日本法人の代表取締役社長を務めているのが、GNU GRUBの開発者としても知られる奥地秀則氏。同氏は今回のプレスリリースの中で、「この成功事例は、大変に過酷な業務要件に対して、オープンソースが技術的に十分な能力を有している証拠となる」と述べている。

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