異なる企業間で情報共有、シスラボがSaaSで提供へ

シスラボは、異なる企業間で情報共有ができるSaaS方式のサービスを開始した。ユーザーグループが利用できる機能を細分化することでセキュリティを確保するという。

» 2008年10月15日 17時20分 公開
[ITmedia]

 システム開発のシスラボは10月15日、異なる企業間で情報共有ができるSaaS(サービスとしてのソフトウェア)型オンラインサービス「Your World Office」を開始した。SSL VPN通信や詳細設定が可能なユーザー機能により、セキュリティを確保した情報共有サービスになるという。

 同サービスは米Timeausが欧米で提供するサービスをシスラボが国内向けに展開するもの。Webブラウザを使用して異なる企業のユーザー同士が、同サービス専用の電子メールやインスタントメッセージング(IM)、ファイル共有などの機能を利用できる。ユーザーは、グループ単位で提供される任意設定が可能なサービス用のサブドメインを使用し、Your World OfficeのデータセンターにSSL VPN通信でアクセスすることで各メンバーと情報が共有できる。

共有できる範囲をデータセンター上のサブドメイン内に制限することで情報の流失を防止するという

 サービス内の電子メールやIMのやり取りはサブドメイン内でのみ有効で、共有フォルダではユーザー単位で閲覧権限を設定できる。また、グループ内で誤って送信した電子メールが未開封であれば削除できるようになっている。情報のやり取りをサブドメイン内に制限することで、情報漏えいのリスクを軽減するという。

 オンライン上で共有可能なデータサイズは1ユーザー当たり500Mバイトで、500Mバイト単位で増設ができる。ユーザーに電子メールの着信があると日常的に使用している企業ドメインなどの電子メールに通知され、サービスに接続しなくても新着情報を確認できる。

 サービスの特徴について、シスラボの佐藤曠弌社長は「従来の情報共有型サービスではセキュリティを確保した自社ネットワーク上での利用が中心だったが、新サービスはセキュリティレベルの異なる企業間でも情報共有が可能になる」と説明した。

佐藤氏

 また、Timeausのマイケル・フラットレイCEOは、「異なる企業間での情報共有は欧米でも新しい概念であり、SaaS型モデルで提供するこのサービスは今後急速な普及が見込まれる」と話した。

 利用価格は10ユーザーグループでの利用の場合、1ユーザー当たり月額2200円。最低3カ月間の利用が条件となる。シスラボでは初年度2万ユーザーの利用を見込む。

 今後は、スケジュール共有機能やWeb会議機能、IP通話機能などの実装も検討している。

過去のニュース一覧はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ