まず意見を言うこと、どう書くべきかはそれからブロガー座談会 オルタナブロガー編(前編)(2/3 ページ)

» 2008年12月09日 12時41分 公開
[谷川耕一,ITmedia]

ブロガーと知り合いになりたかった

林 雅之さん 林 雅之さん

  私は、2007年の3月からオルタナティブ・ブログで書き始めました。2年前には、ブログもSNSも興味なかったのですが、仕事でSNS構築の案件に携わることになり、上司からもこれからはWeb2.0の時代だと言われ、いろいろと調べることになって。調べていた際に、なぜかオルタナティブ・ブログにたどり着き、最初は自分が書くのではなく、こういう立派な意見を出している人たちと知り合いになりたいなぁと思っていました。なので、最初のころは書くのがプレッシャーで大変でした。それが、途中からなくなり、やっとコンスタントに書けるようになりました。

 ブログを書くというよりは、オルタナティブ・ブログで書いている人と知り合いになりたい。それが自分のキャリアアップにつながればなぁというのがきっかけです。実際に、参加したことで今回のように皆さんに直接会える機会を得るですとか、自分のキャリアアップにつながってきているかなぁと感じているところです。

 玉川 私はこの中では最も新しくて、2008年の3月から参加しています。外資系ベンダーでコーポレートコミュニケーションの仕事をしていて、その中でPR2.0という活動が出てきました。これは、ベンダーが直接お客様やパートナーにアプローチするチャンスを作りなさいというもので、2008年1月にグローバルで進めることが決まりました。マスメディアも重要ですが、技術者のコミュニティとか、さまざまなコミュニティに直接語りかけよう、従来の方法もやりつつ新しいWeb2.0という方法も使ってコミュニケーションを活性化していきましょうということです。

 その中で、ブロガーのコミュニティの「ブロゴスフィア」というものがあるけれど、これはいったいなんだ、ブロゴスフィアとコミュニケーションするには、いったいどうすればいいのかということが最初の課題にあがりました。どうしていいかまったく分からず、ITmediaの浅井さんに相談したところ、じゃあ今度オルタナティブ・ブログのブロガーの集まりがあるからオブザーバーとして参加してみないかと誘っていただきました。参加したら、せっかくだから自分でも書いてみなよという話になったのです。ブロガーの気持ちを理解するため、これが私がブログを書くようになったきっかけです。

ブログコミュニティはフラットな関係

関 信浩さん 関 信浩さん

  最初からブロガーを志したというよりも、たまたま紹介された、ブロガーと知り合いになりたかったなどのきっかけでブログを始められた方が多いのですね。ところで、ブログは1人で書くものですが、書いているうちにコミュニティというものに行き着く。ブロゴスフィアという言葉も先ほど出てきましたが、ブログを始めて、コミュニティに参加してみて、よかったことや逆に悪かったこと、あるいはコミュニティに助けられたことはありますか?

 工藤 そういう意味では、私は新卒で働き始めたいわゆる「ペーペー」なのに、ただ同じ場所で書いているというだけで、偉い人と知り合いになれる。自分にとってはオルタナティブ・ブログを通しての出会いはすごくいい勉強になっています。希望としては、もっと若い人にも入ってきてほしいなぁ。

  職場の関係にはどうしても上司部下の関係が存在しますが、ここはまさにフラットな関係です。偉い人ともフラットに議論したりお酒が飲める。これは貴重な経験だと思います。勇気がいるかもしれませんが、もっと若い人も参加すればいいのに、と感じています。

 吉田 オルタナティブ・ブログの集まりは40歳前後のメンバーが多く、ある意味年寄りばかり。オフ会なんて「おやじ飲み会」なんですよ。これは私にとってはすごくいい飲み会で、新たなコミュニケーションを教えてもらったり、ためになることが多い。ブログを止めずに続けているのも、この気楽な関係がオルタナティブ・ブログにはあるからかもしれません。

 大木 おそらくアルファブロガーの集まりだったりすると、私たちよりちょっと年齢層が低くなる。一般のブログコミュニティは、おそらくその「ちょっと若い世代」が中核だと思います。私たちの年代の大人のブロガーコミュニティは少ないので、貴重な存在だと思っています。ITになんらかの形でかかわっていて、それなりの年代で、かつ実績ある人が多いのが、自分にとってはかなり面白いと感じるところです。

 玉川 私にとって、このコミュニティに参加するというのは、海に飛び込むようなものでした。飛び込むのは怖かったのですが入っていくと面白い。そこにはいろいろな生物がいて、記者の人たちとは違う価値観がある。皆さんとここで知り合いになって、広報の立場としては、見識を深めてくれる貴重な経験になっています。

 加藤 いまは小さな会社で仕事をしているので、どうしても少人数で仕事をすることになります。会合に参加することで違うコミュニケーションを得られるのは、いいなと感じています。

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