ジェイズ・コミュニケーションがWebセキュリティサービス 多様なユーザー環境に対応

ジェイズ・コミュニケーションは、シスコのサービス基盤を利用したWebセキュリティサービスを開始する。中小企業や大企業の支社・支店などでの利用を見込む。

» 2010年11月30日 17時36分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 ネットワークセキュリティサービス企業のジェイズ・コミュニケーションは11月30日、「Cisco ScanSafe クラウド型ウェブセキュリティサービス」を12月1日に開始すると発表した。中小企業向けに提供を始め、2011年には大企業向けにもサービスも強化する予定という。

 新サービスは、米Cisco Systemsが2009年に買収したSaaS型セキュリティベンダーのScanSafeのサービス基盤を利用し、ジェイズ・コミュニケーションが提供するもの。URLフィルタリングやコンテンツスキャンによるマルウェア対策、検索サービスと連携した不正サイトへの接続の遮断、レポートなどの機能を用意する。

ScanSafeのコンテンツスキャンでは、コンテンツの中身をテキストやリンク、ファイルなどに分類し、10種類以上の検出エンジンで悪質なコンテンツの有無を調べる。GoogleやBingなどの検索結果とも連動し、不正サイトの危険性をユーザーに警告する

 ジェイズ・コミュニケーションは、これまでCisco IronPortブランドの製品を多数販売しているが、特にWebセキュリティアプライアンスは、2009年に比べて販売数量が2.8倍に増えているという。SaaS形態での利用を求める声も高まっていた。

 新サービスは当面、ユーザー数が数十人から数百人規模の中小企業をターゲットにしているが、2011年中に大企業でのオフォス外の業務や支社・支店での利用にも対応した内容に強化する。具体的には、アプライアンスとサービスを併用したハイブリット型のWebセキュリティ、Ciscoのクライアントモジュール製品「Cisco AnyConnect」と連携した統合型セキュリティの提供を計画する。

 ジェイズ・コミュニケーションの愛須康之社長は、「さまざまな端末を利用してオフィスの内外で自在に働くスタイルも注目されている。新サービスでこうしたユーザーのセキュリティ強化を支援していけるだろう」と述べた。

 またシスコシステムズ 専務執行役員の木下剛氏は、同社が掲げる「ボーダレスネットワーク構想」について紹介し、新サービスが構想の中のセキュリティ分野を担う基盤の1つになると説明した。Cisco AnyConnectによってマルウェア対策やアクセス制御、データの利用ポリシーなどを一元的に提供できるようになるとしている。

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