Docker+超高密度ストレージサーバーで実現するDevOpsの新世界

新ビジネスを一刻も早く立ち上げたい――こうした要求に応えるべく、Dockerを活用したシステムの開発・展開・運用のサイクルを迅速化するDevOpsが注目を集める。そのために実はDevOpsに最適なハードウェアも必要になることをご存じだろうか。日本ヒューレット・パッカードが提案する「Docker + 超高密度」の新たなアプローチをご紹介したい。

» 2015年10月29日 10時00分 公開
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相性のよいDockerとDevOps

 今最も熱く注目される技術の1つに、コンテナテクノロジーのDockerがある。Dockerは、アプリケーションやOSの開発・デプロイのための基盤ソフトウェアだ。アプリケーションとミドルウェアがコンテナ化されているため、例えばテスト環境から本番環境へ展開しても、環境変数やライブラリ、バージョンの違いで動作しないといった問題が回避でき、OSやミドルウェア、アプリケーションの構成を記述したDockerfileを使ってイメージとして落とし込めば、開発したシステム新しい環境へ素早く展開し、実行できるようになる。

古賀氏 日本ヒューレット・パッカード オープンソース・Linuxテクノロジーエバンジェリスト 古賀政純氏

 「Dockerはハイパーバイザ型の仮想化に比べ、リソースのオーバーヘッドが少なく、ビルドもデプロイも短時間で終わり、ハードウェアに縛られない柔軟性を備えています。『新しい開発環境がすぐにでもほしい』『多数のシステムを高速に開発、修正、配備し、容易に管理できるようにしたい」といったニーズを抱える開発側にとって、とても魅力的なテクノロジーです」

 ITmedia エンタープライズの人気連載「攻めのITのためのDocker塾」の執筆を手掛け、Dockerのスペシャリストとしても著名な日本ヒューレット・パッカード オープンソース・Linuxテクノロジーエバンジェリストの古賀政純氏はこう語る。

 そんなDockerとの相性が特に良いのがDevOpsだ。アプリケーションの開発と実環境への迅速な展開・運用を叶えるDockerは、新規ビジネスのスピーディーな立ち上げを求める業務部門や、多様化の一途をたどる顧客ニーズを短期スパンで高速に反映させていくDevOpsの運用にとって最適といえよう。

 古賀氏によれば、DevOpsのアプローチは特にサービスプロバイダーから急速に広がりつつある。従来ならシステムを開発し、テストに必要な環境を調達、構築してテスト行い、本番環境に展開するまで何日も要した。これがDockerを利用すれば、たった数分間のオーダーへ一気に短縮される。

 しかしDockerを利用し始めてみると、意外な事実に気が付くだろう。実は、Dockerイメージはユーザーが想定する以上にディスク容量を消費してしまうのだ。Docker環境を構築、拡張すればするほど運用に必要なリソースがどんどんと膨れ上がり、それに応じて物理サーバーを継ぎ足していかないといけない。

Docker Dockerでサーバー資源の有効活用

 通常ITリソースはシステムと大きく紐付くことになるため、どうしても1つのシステムに割り当てられるリソースはデータベース専用やHadoop専用といった具合に、固定化せざるを得ないのが実情だ。そのため、いざDockerを活用して新規システムを次々に開発し、稼働環境へ一刻も早く実装したり、既存システムと入れ替えようとしたりしても、ハードウェア側がきちんとこれに対応していなければ、これらの作業を頻繁に行うことが非常に難しくなってしまう。

Dockerと相性抜群のHP Apollo 4200 System

 そこで日本ヒューレット・パッカードが提案するのが、超高密度ストレージサーバー「HP Apollo 4200 System」とDockerの組み合わせだ。

 HP Apollo 4200の最大の特徴は、HDDケージの2層構造にある。フロントケージをまるでタンスの引き出しのように取り出すとバックケージが現れる。既存ラックにそのまま収容可能な2Uラックサーバーながら前例のないストレージ密度を実現し、アプリケーションの要件に合わせて容量やCPU、I/O帯域を柔軟に構成できるのもメリットだ。

Apollo 4200 前後2階層のドライブケージにハードディスクを収納する「Apollo 4200シリーズ」

 Apollo 4200ではLFFモデルとSFFモデルの2種類がラインアップされる。

 LFFモデルは3.5インチ(LFF)ドライブを最大28本内蔵でき、最大224テラバイトまで拡張できる。オブジェクトストレージなど、GB絶対容量を重視する用途に対応したものだ。SFFモデルは最大50の2.5インチ(SFF)ドライブを内蔵可能で、最大90テラバイトを実現する。信頼性の高いSASドライブで大容量を実現する場合などに最適なモデルだ。

 内蔵ストレージ容量に特化したサーバーの提供は以前から行っているという。「Hadoopが本格普及し始めた2012年に60本のHDDを内蔵する4Uサイズのサーバーをリリースしたところ、一気に売れました」と日本ヒューレット・パッカード HPサーバー事業統括本部 ハイパースケールサーバービジネス開発部部長の岡野家和氏は話す。

 その一方で、「重量や筐体サイズの観点で、ストレージ密度を犠牲にしてでも2Uラックサーバーを使うお客様も多いのが、北米や中国に比べた際の日本市場の特徴」という(岡野氏)。Apollo 4200のユニークな構造は、HDD搭載数の大幅な増加はスペース的に難しい、と考えられていた2Uラックサーバーで、従来の2倍のGバイト容量を実現する画期的な設計であると岡野氏は力説する。

 岡野氏が説明しているようにApollo 4200シリーズは、特に日本のユーザーが求める標準ラックへ容易に導入できるサイズであり、その運用もHP ProLiantシリーズと変わらない。電源を入れたまま故障個所を交換できるホットスワップをはじめ、新しいハードウェアといえども、これまでの運用ノウハウをそのまま適用できる使い勝手の良さも大きな魅力である。

Apollo 4200 HP ProLiant同様の美しい内部設計と最小限のケーブル

 定評あるハードウェアに加え、ヒューレット・パッカードの強みがオープンソースソフトウェアへの取り組みだ。同社はRed Hat Enterprise Linuxの販売・保守サポートを手掛ける。例えば、同社はRed Hat Gluster StorageによるDevOps環境の構築も手掛けるが、「Red Hat Gluster Storageなどの分散ストレージ基盤ソフトウェアの構築だけでなく、Dockerなどを組み合わせたソリューションのご提案も可能です。また、ヒューレット・パッカードのOEM版のRed Hat Enterprise Linux 7では、Dockerの保守サポートも提供していますので、サーバー、Red Hat Enterprise Linux 7、Dockerの問い合わせ窓口を一つに集約することができます」(古賀氏)

 今後DevOpsが広がっていく中でDockerも進化し続け、仕様や運用方法なども変わっていくことだろう。こうした変化にいち早く適用すると同時に最適化されたハードウェア環境も提供できるヒューレット・パッカードの存在は大きなものといえる。


 2015年11月4日にウェスティンホテル東京で開催される「RED HAT FORUM 2015 TOKYO」で古賀氏は、セッション「Docker最前線!攻めのITを実現するDevOps型インフラとは?」に登壇する予定だ。同イベントではHP Apollo 4200シリーズの実機も出展され、古賀氏がDockerを活用したDevOpsの新世界を紹介する。実際に見て触れることのできる貴重な機会なので、ぜひ会場のブースで体験していただきたい。

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