今回のような利用法の場合、Dockerfileだけでなく、関連するファイルなどを一緒にアップロードしなければならないことがあります。例えば、以下のようなDockerfileの例です。
local # cat /root/c68apache/Dockerfile FROM centos:6.8 RUN yum install -y httpd iproute COPY test.html /var/www/html/
上記のDockerfileでは、COPY行で、事前に用意したtest.htmlファイルをDockerイメージ内の /var/www/html ディレクトリにコピーしています。したがって、Quay.ioには、Dockerfile以外に、test.htmlファイルも一緒にアップロードする必要があります。Dockerfileとtest.htmlファイルを一緒にアップロードするには、以下のように、Dockerfileを含む圧縮されたtarアーカイブを作成します。
local # cd /root/c68apache/ local # tar czvf c68apache.tar.gz Dockerfile test.html local # ls -F Dockerfile c68apache.tar.gz test.html local # tar tzvf c68apache.tar.gz -rw-r--r-- root/root 80 2017-05-15 15:43 Dockerfile -rw-r--r-- root/root 14 2017-05-15 13:20 test.html
この圧縮されたtarアーカイブをQuay.ioにアップロードすると、Dockerfileとtest.htmlファイルを使ってDockerイメージをビルドすることができます。
以上で、ホステッドレジストリQuay.ioにアップロードしたDockerfileから、Dockerイメージをビルドし、手元のマシンにDockerイメージを入手、そしてコンテナを起動させることができました。
Quay.io以外のホステッドレジストリも、ぜひいろいろ使って使用感を比較検討してみてください。
日本ヒューレット・パッカード オープンソース・Linuxテクノロジーエバンジェリスト。兵庫県伊丹市出身。1996年頃からオープンソースに携わる。2000年よりUNIXサーバのSEおよびスーパーコンピューターの並列計算プログラミング講師、SIを経験。2006年、米国ヒューレット・パッカードからLinux技術の伝道師として「OpenSource and Linux Ambassador Hall of Fame」を2年連続受賞。プリセールスMVPを4度受賞。現在は日本ヒューレット・パッカードにて、Hadoop、Spark、Docker、Linux、FreeBSDなどのサーバ基盤のプリセールスSE、文書執筆を担当。日本ヒューレット・パッカードが認定するオープンソース・Linux テクノロジーエバンジェリストとして、メディアでの連載記事執筆、講演活動なども行っている。Red Hat Certified Virtualization Administrator, Novell Certified Linux Professional, Red Hat Certified System Administrator in Red Hat OpenStack, Cloudera Certified Administrator for Apache Hadoopなどの技術者認定資格を保有。著書に「Mesos実践ガイド」「OpenStack 実践ガイド」「Docker 実践ガイド」「CentOS 7実践ガイド」「Ubuntu Server実践入門」などがある。趣味はレーシングカートとビリヤード。古賀氏の最新記事が読めるブログはこちら。
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