4K時代にクラウドは不向き? 求む、現代の“MO的”ディスク半径300メートルのIT(1/2 ページ)

4K時代になって、クラウド経由の大容量データのやりとりが不自由になっていませんか?

» 2018年02月14日 07時00分 公開
[宮田健ITmedia]
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 先日、ちょっとしたパーティーに参加しました。その際に撮影した写真やビデオを参加者たちに配ることになったのですが、実はこれが一苦労だったのです。

 写真ぐらいならクラウドストレージを使って、URLを送れば済むのですが、問題は4K動画。なんと4ギガバイトを超えており、配るのに案外、手間が掛かるのです。クラウドにアップロードするのも相当時間がかかりますし、かなりの容量があるので、クラウドストレージの容量も圧迫します。

 今回は配る相手がさほど多くなかったので、余っているUSBメモリにデータを入れ、「返さなくていいよ」と言って渡して事なきを得ましたが、この件を通じて、個人で取り扱うファイルサイズが巨大化するスピードに、安価で大容量な保存メディアが追い付いていないことに気付いたのです。

CD-RやDVD-Rがちょうどいい容量で、手頃な値段だったあの頃

Photo 1990年代に活躍したMOディスク

 思えばCD-RやDVD-Rの全盛期は、1枚数十円レベルのメディアなので、気兼ねなく配ることができました。今ではこのレベルのファイルサイズなら「メールで添付」どころか、写真や動画なら「LINEで共有」というのが当たり前かもしれません。

 私も当時は、1カ月間で作ったファイルや写真をまとめて1枚のCD-Rに保存し、それをバックアップとして保管していました。当時は1カ月でCD-Rの容量を使い切ることもなく、メディア代もほとんどただ同然だったことから、管理しやすい方法でバックアップをとることができました。

 思えば1990年代のバックアップは、1年間に作ったファイルをたった1枚のフロッピーディスク(1.4メガバイト)に保存していました。MOドライブ(240メガバイト)は高根の花でしたが、DTPやデザイン分野の仕事をしていて「MOに助けられた」という人も多かったのではないでしょうか。私は安価でそこそこ大容量な「Zipドライブ」(100メガバイト)に飛びつき、「未来がやってきた!」と思ったものです。

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