「すれ違いIoT通信」で地域見守り、NICTが無線ネットワーク構築技術を開発

Wi-SUNとWi-Fi、BLEの通信に対応したIoT無線ルーターを活用し、高齢者世帯の見守りや電子回覧板配信の実証実験を始める。

» 2019年09月20日 15時31分 公開
[ITmedia]

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 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)のソーシャルICTシステム研究室は2019年9月19日、Wi-SUNとWi-Fiを活用する無線ネットワークの構築技術を開発したと発表した。同年10月から富山県黒部市在住の高齢者世帯を対象に、地域の見守りと電子回覧板の実証実験を実施する。

業務用車両による“ながら”見守りと電子回覧板実証 のイメージ 業務用車両による“ながら”見守りと電子回覧板実証 のイメージ(出典:NICT)

 Wi-SUNは、Wi-SUNアライアンスが策定した、IoT(Internet of Things)向けの国際無線標準規格。通信速度は100kbps程度で、マルチホップ通信と呼ぶ中継ネットワークを構築して広いサービスエリアを構築できる。国内では免許不要で利用できるため、スマートメーター向けに普及している。

 ソーシャルICTシステム研究室は、今回の無線ネットワーク構築技術に向けて、IoT無線ルーターを開発した。Wi-SUNを活用したすれ違い通信機能を備え、宅内や地域の業務用車両に設置した端末どうしが接近して電波が届く範囲内に入ると、自動で情報を共有する。

「すれ違い通信見守り」で広い地域を「ゆるくつなぐ」

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