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» 2019年12月02日 12時45分 公開

「京」の100倍の性能:スーパーコンピュータ「富岳」、一号機が出荷

15万個以上の高性能CPUを接続し、最大で「京」の100倍のアプリケーション実行性能を約3倍の消費電力で実現することを目指す。

[ITmedia]

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富岳 「富岳」を構成するコンピュータラックのイメージ図(出典:富士通)

 富士通は、スーパーコンピュータ「富岳」の出荷を2019年12月2日から開始した。「京」と比較して最大で100倍のアプリケーション実行性能を、約3倍程度の消費電力で実現することを目指している。

 富岳は、15万個以上の高性能CPU「A64FX」を高速ネットワーク「TofuインターコネクトD」接続して構成されるスーパーコンピュータ。プロトタイプは11月17〜22日に米デンバーで開催されたハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)に関する国際会議「SC19」で、優れた消費電力性能を示すGreen500で世界1位を獲得した。

 受賞時の性能測定で、ピーク性能の2.3593PFLOPS(ペタフロップス)に対し、連立一次方程式を解く計算速度(LINPACK)で1.9995PFLOPS、消費電力1ワット当たりの性能で16.876GFLOPS/W(ギガフロップスパーワット)を達成した。

富岳 CPUと計算機ラックの構造(出典:富士通、理化学研究所)

 A64FXは、Arm v8-A命令セットアーキテクチャをスーパーコンピュータ向けに拡張した「SVE(Scalable Vector Extension)」を採用したCPUだ。高性能積層メモリ「HBM2」を採用し、高いメモリバンド幅を実現するとともに、ディープラーニングなどで重要となる半精度演算および整数内積演算にも対応できる。

 TofuインターコネクトDは、ノード間を低遅延、高バンド幅(リンク当たり6.8GB/s)で直接接続するネットワークだ。6次元メッシュ・トーラス接続で最大約39万ノードの大規模システムを構築できる。

富岳 富岳の仕様と性能概要(京との比較)(出典:富士通、理化学研究所)

 今回出荷された一号機は、富岳を構成するコンピュータラックの一つだ。共同開発をした理化学研究所の計算科学研究センターに順次納入し、調整をする。文部科学省が2021年から2022年ごろをめどに共用開始を目指している。

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