ユーザートラッキングはCookieだけの問題ではない。Cookie以外の機能を使ってユーザーをトラッキングする技術はSupercookie(スーパークッキー)と呼ばれるが、Firefoxはプライバシー保護を目的にSupercookieへの対策を強化する実装を打ち出した。
Webブラウザ「Firefox」開発プロジェクトなどを運営するMozilla Foundation(以下、Mozilla)は2021年1月26日(現地時間)、Firefoxの最新版「Firefox 85」でSupercookieの利用が困難になる実装にしたことを明かした。Webブラウザのネットワークアーキテクチャに根本的な変更を施して対策したとしている。
SupercookieはETagやHSTS、ローカルストレージ、ブラウザキャッシュ、Flash LSOなど、通常のCookie以外の方法でユーザー識別子を保存する方法を指す。利用する機能は本来はユーザー識別子を保持する目的のものではないが、トラッカーがそれらの仕組みを巧みにユーザー特定に流用する状況だ。Webブラウザの標準的な機能を流用していることから、機能を削除してブロックするといった対策が難しい。
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