JFEスチールが会計・投資管理システム基盤をSAP S/4HANA Cloudに移行クラウドERP導入事例

JFEスチールはグループ全体で利用する会計・投資管理システムの基盤をクラウドに切り替えた。

» 2023年03月14日 16時46分 公開
[山口哲弘ITmedia]

この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。

 JFEスチールがグループの会計・投資管理システム基盤をクラウドに移行した。SAPが提供するクラウドERP「SAP S/4HANA Cloud」を新たに採用し、2022年7月から6カ月で本稼働させた。

製造基盤強化の要、データ資産活用の高度化を目指す

 JFEスチールは、2021〜2024年度の7次中期経営計画で「『デジタル』による製造基盤の強化」に取り組んでおり、「変化に強い柔軟なIT構造」を実現するオープンプラットフォームの構築を進めている。同社は2022年には本社の基幹システムと仙台製造所システムのオープン化を完了している。

 この取り組みの一環として、データ資産の有効活用を目的に老朽化したレガシーシステム群を統合して移行させた。2022年7月にSAP S/4HANA Cloudの導入を開始し、6カ月の移行期間を経て現在は安定して本稼働している。

 もともとJFEスチールは2017年の時点でグループ会社の経理業務を一元化する目的で会計・投資管理システム基盤としてオンプレミスにERPシステムを構築していた。今回の移行はこのシステムを、機能拡張が容易という点からクラウドに切り替えた形だ。

 今後JFEスチールは、SAP S/4HANA Cloudの適応領域を他の業務領域に拡大する。「SAP Ariba」や「SAP BTP」(Business Technology Platform)などを活用してクラウドの充実を図り、業務刷新を進めるとしている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.