KDDIが5G基地局のエッジサーバにデルのIAサーバを採用

通信キャリアにおいてエッジ装置のオープン化が進んでいる。KDDIは大阪市で商用展開を開始したO-RAN標準の5G仮想化基地局向け特定設備に「Dell PowerEdge」サーバを導入した。効率化と低消費電力化を目指す。

» 2023年06月29日 07時00分 公開
[山口哲弘ITmedia]

この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。

 デル・テクノロジーズ(以降、デル)は2023年6月19日、KDDIが大阪市で商用展開を開始したO-RAN標準の5G仮想化基地局向け特定設備に「Dell PowerEdge」サーバーを導入したと発表した。

O-RANにより機器選択の柔軟性が拡大、基地局もIAサーバで仮想化統合

 デルはDell PowerEdgeについて「運用効率を最大化しながら電力効率の向上への効果的な利用を目指したプラットフォームとして、KDDIのニーズを継続的に支援する」と説明している。

 5Gサービスによって移動体通信の用途が拡大し、端末種類の多様化や増加によって通信量の急速な増大が予想される。こうした通信を支える5Gネットワークインフラの構築では、システムの高度化や迅速な展開、コスト低減が重要だ。KDDIはこうした要求に対応するため、O-RAN標準に準拠したオープンインタフェースを実装した仮想化基地局の開発と商用展開を開始した。

 O-RAN標準はO-RAN ALLIANCEが策定した、異なるベンダーの機器同士を接続するためのオープンな技術仕様だ。ハードウェアとソフトウェアを分離して扱えるため、機器選択の柔軟性が高まり、基地局の仮想化統合もしやすくなるため、運用効率化に寄与すると考えられている。

 デルはO-RAN標準に基づくマルチベンダー環境を支えるITインフラとして、センター設備からセンター設備に集約する基地局設備まで基盤を共通化し、運用開始時の設定作業の自動化を支援するとしている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ