名古屋港のシステム障害、原因はランサムウェア 復旧のめどは

名古屋港運協会名古屋コンテナ委員会ターミナル部会は、名古屋港内全てのコンテナターミナル内で運用している「名古屋港統一ターミナルシステム」で障害が発生し、調査の結果、ランサムウェアに感染したことを明らかにした。

[田渕聖人，ITmedia]

　名古屋港運協会名古屋コンテナ委員会ターミナル部会（以下、ターミナル部会）は2023年7月5日、名古屋港内全てのコンテナターミナル内で運用している「名古屋港統一ターミナルシステム」（以下、NUTS：Nagoya United Terminal System）に障害が発生し、調査の結果、ランサムウェアに感染したと発表した。

ターミナル部会はNUTSのランサムウェア感染を発表した（出典：名古屋港運協会名古屋コンテナ委員会ターミナル部会が発表したPDF）

名古屋港統一ターミナルシステムでランサムウェア被害　復旧のめどは

　発表によると、NUTSで障害が発生したのは2023年7月4日の6時30分ごろだ。同システムを運用するターミナル部会と愛知県警察本部が原因究明に向けて調査を実施した結果、ランサムウェアへの感染が判明した。

　同組織は、2023年7月5日18時をめどにシステム復旧を図るとともに、同月6日の8時30分からの作業再開を目指し作業を進めるとしている。復旧状況については随時公表される予定だ。

　今回のシステム障害によって2023年7月5日に予定されていた、ターミナルへのトレーラーによるコンテナ搬出入作業は中止となった。ターミナル部会は「入港コンテナ船の積み卸し作業については元請港運会社に確認してほしい」としている。