「Smooth File」のランサムウェア被害の原因判明 VPN機器の脆弱性を悪用か

プロットは同社のクラウドサービスがランサムウェア被害に遭った件について、現時点でランサムウェアの侵入経路はVPN機器の脆弱性を悪用した可能性が高いと判断した。

» 2023年06月19日 14時27分 公開
[田渕聖人ITmedia]

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 プロットは2023年6月16日、同月13日から発生している「Smooth File」をはじめとした同社のクラウドサービスにおけるランサムウェア被害の調査結果を報告した。

 調査によると、ランサムウェア攻撃の侵入経路はVPN機器の脆弱(ぜいじゃく)性を悪用された可能性が高いという。

プロットはランサムウェア被害についての現時点での調査結果を報告した(出典:プロットのWebサイト)

ランサムウェアの侵入経路、VPNの脆弱性を狙われた可能性

 プロットによる調査の結果、ランサムウェア攻撃によって同社の製品やサービスのソースコード情報、社内システムに格納されていた情報が窃取され、2023年6月15日の夜にダークWeb上で公開されたと判明した。

 同社は公開された情報の詳細な内容について、第三者専門業者のアドバイスの下でデータを取得して確認を進めている。なお、ランサムウェアの侵入経路については第三者の専門業者と連携して調査しており、初動対応時の状況や被害状況から本稿執筆時点ではメンテナンス用VPN機器の脆弱性を突かれて内部侵入された可能性が高いと判断している。ランサムウェア侵入後にサービス基盤の脆弱性を突かれ、基盤上で稼働しているゲストOSが一斉に暗号化されたことによってサービスが停止した。

 プロットは暫定の代替サービスについて、同年6月15日から順次出荷を開始しており、サービス復旧に向けて現在新設サービス基盤の構築を進めていると報告した。

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