南海電鉄はクラウドERP「HUE」および請求書電子化サービス「HUE DI」を導入し、経理業務の効率化と法改正対応を推進した。年間2万枚の請求書をゼロにした取り組みとは。
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ワークスアプリケーションズは2025年4月23日、南海電鉄がクラウド請求書送受信サービス「HUEデジタルインボイス」(HUE DI)を導入し、稼働を開始したと発表した。
南海電鉄は年間約2万枚にのぼる請求書の完全ペーパーレス化を実現した他、会計システムを従来の「HUE Classicシリーズ」(以下 、HUE Classic)から新たに「HUE ACシリーズ」(以下、HUE)へ全面移行した。これにより、電子帳簿保存法への対応や業務の効率化を図り、変化に強い経営基盤の構築を目指す。
南海電鉄は経理業務の生産性向上や多様な働き方への対応、人材の確保・育成といった課題への対応を目的として会計・財務システムを刷新した。法改正に柔軟に対応できるシステムを求め、クラウドERPであるHUEおよび高い連携性を持つHUE DIの導入を決定した。導入に当たっては自社グループのシェアードサービスを活用できる点も評価したという。
HUE DIの導入により、請求書のペーパーレス化や請求業務における電子帳簿保存法対応が実現した。また、AI-OCRを活用した伝票チェックの一部自動化によって、業務の効率化も進んでいる。今後は、HUEの無償バージョンアップを通じた法改正対応や「Peppol」対応による企業間取引のデジタル化、経営指標の可視化など持続的な成長に向けた取り組みが見込まれている。
今回、南海電鉄が稼働を開始したHUE製品は次の通りだ。
南海電鉄の財務経理部課長で南海マネジメントサービス代表取締役社長である浦田尚志氏は次のように述べている。
「HUE Classicの機能に満足していたが、これからのDX推進や、電子帳簿保存法をはじめとする法改正対応をよりスムーズに実施するため、今回、HUEへのアップグレードを決断した」
南海電鉄の取り組みは、企業が法制度の変化や業務環境の多様化といった外部要因に柔軟に対応し、持続的な成長と経営の高度化を図る上でクラウド型ERPおよびデジタル請求基盤の有用性を示した。
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